【3話 こうざん 考察まとめ】
【3話 こうざん 総合的な解説】
2話の考察をまとめた記事で「けものフレンズは2話において話の基本的なテンプレート(プロット構造)が完成した」という話をしました。
これ以後の話は、すべて基本的に2話で作られたプロット構造と同じ順序を辿ってストーリーが流れていくことになります。けものフレンズの基本的なプロットとは、以下のようなものです。
かばんちゃん一行が新しい土地に行く
新しいフレンズと知り合う
未知の問題と遭遇する
かばんちゃんの思いつきで問題を解決する
この流れに沿って、2話のストーリーがどのように展開していったのか確認してみましょう。
かばんちゃん一行が新しい土地に行く
3話では電池を充電するため、じゃんぐるちほーから「こうざん」に向かいました。
新しいフレンズと知り合う
3話では、新しいフレンズ、トキとアルパカ・スリが登場しました。トキとアルパカにはある共通した悩みがありました。それはフレンズ化したことによって、動物のころの仲間と一緒に暮らせなくなってしまったということです(絶滅種であるトキには元々仲間はいなかったかもしれません)。
未知の問題と遭遇する
トキとアルパカは、どちらも一緒に過ごしてくれる仲間、友だちを探していました。トキは歌を歌うことで、アルパカはカフェを運営することで仲間を増やそうとしていましたが、なかなかうまく行っていませんでした。
かばんちゃんは、アルパカにはフレンズの姿で上手に歌う方法を教え、アルパカにはカフェにお客さんがくるように「目印」を作ってあげました。
その一方で、かばんちゃんとは別行動をとっていたサーバルは一人で山登りに挑戦し、堅牢な断崖絶壁を登りきることに成功しています。
かばんちゃんの思いつきで問題を解決する
かばんちゃんから伝授された上手な歌い方によって歌が上達したトキでしたが、本人はアルパカがカフェで出してくれた「喉にいい紅茶のおかげ」だと思いこんでいました。紅茶の効果を信じたこともあって、トキはカフェに通うことを宣言しアルパカは「お客さんができた」と喜びます。
かばんちゃんの貢献によってトキとアルパカが互いに「仲間・友達」になることができた瞬間でした。その後、カフェには「トキの歌声」と「カフェの目印」に引かれてさらにショウジョウトキもやってくることになります。
けものフレンズ3話の見どころ
けものフレンズの3話は、以下のようなポイントが見どころです。
動物はフレンズ化すると仲間を失い、孤独になる
3話は仲間を求めるフレンズ、トキとアルパカの話がメインテーマでした。
フレンズになると、異なる種類のフレンズとも仲良くなれるようになる
本来動物は、自分と異なる種類の動物と仲良くするのは簡単ではありません。しかし、フレンズになると言葉でコミュニケーションが取れる上に、知能が発達してお互いの違いを理解できるようになります。その結果、他の種類の動物のフレンズと「仲間」になることも可能なのです。
こっそり修行して強くなっているサーバル
3話ではサーバルはほとんど登場しません。しかし、本来は苦手なはずの山登りを達成し、以前よりたくましく成長したはずです。その成長ぶりが劇中で描かれることはありませんが・・・。
異なる動物同士が仲良くなることは悲劇を招くこともある
アニメ放映当時も話題になった、「サーバルがジャパリバスに轢かれるシーン」があります。野生動物が交通事故の犠牲になる「ロードキル」のように、異なる種類の動物同士・ヒトとフレンズが出会うことが必ずしもいい結果につながるとは限らない、という可能性が示唆されるシーンです。
しかし、かばんちゃんやフレンズたちはそうした可能性に全く気がついていません。不穏な陰を残したままストーリーは進んでいくことになります。