前回記事:【3話 その9】アニメ感想「けものフレンズの謎」:ジャパリカフェのあるこうざん山頂までの高さは?
【Bパート アルパカとの出会い】
トキに釣れられてこうざんの山頂にたどり着いたかばんちゃんは、ジャパリカフェに入ります。中では新しいフレンズ「アルパカ・スリ」が待ち構えていました。アルパカ・スリは2人をカフェのお客だと勘違いし、紅茶を振る舞おうとしますが、かばんちゃんが電池を充電しに来たことを伝えると残念そうにツバを吐きます。
2話の予告、CM後のアイキャッチと散々じらされてきましたが、いよいよアルパカ・スリの出番です。今回はジャパリカフェとアルパカ・スリについて考察しましょう。
ジャパリカフェには目立った劣化の様子は見られない
ジャパリカフェは、主にレンガと木からできています。どちらも耐久性に優れた建材で、きちんと手入れずれば100年以上に渡って持つ建物がつくれます。ジャパリカフェがある場所はこうざんの山頂ということもあり、風雨など建物を劣化させるような自然環境からは縁遠いためか、あまり劣化した様子は見られません。
唯一可能性があるとしたら、太陽光線でしょう。太陽の光は建物を膨張させるため、太陽光に当たっているときといないときで温度変化による収縮が起きてしまいます。こうした太陽光による温度変化は建物を劣化させる大きな要因になります。
しかし、木もレンガも温度変化による劣化に強い建材です。従って、もし仮に山頂の温度変化が激しかったとしてもジャパリカフェの外観がきれいに保たれているのは納得できるでしょう。後に登場するジャパリパークの建物には、劣化したり破損がしたりしているものが少なくありませんが、ジャパリカフェの劣化が目立たないのは周囲の環境と建材のせいだと思われます。
長く縮れた毛が特徴のアルパカ・スリ
続いて新しいフレンズ、アルパカ・スリの考察に映ります。アルパカは毛の種類によって2つにわけられ、短い毛を持つ「ワカイヤ」と長い縮れ毛を持つ「スリ」がいます。今回登場するのは後者の方です。
自然のミラクルアルパカ毛 – アルパカ牧場 那須ビッグファーム
アルパカの詳しい解説についてはこちらのサイトが参考になります。なお、ゲーム版には「アルパカ・ワカイヤ」のフレンズも登場しているようです。もふもふとした毛がレッグウォーマーや帽子として表現されており、アニメのスリとはだいぶ違った印象を受けます。
アプリ版のアルパカ・ワカイヤの姿は上のサイトから確認できます。
アルパカは人懐っこく接しやすい性格
屋上へ向かうまでのシーンで、アルパカ・スリについてわかることがいくつかあります。まず、「ようこそジャパリカフェへ」と言っていることや、かばんちゃんたちを「お客さん」と呼んでいることなどから「ジャパリカフェを運営している店員である」と推測できます。
かばんちゃんとトキの訪問を確認するなり、テンションが上った様子でしきりに飲み物を勧めていることから、普段あまりお客さんが来ないのだろうと推測できます(悲しいことに、のちにアルパカ自身の台詞によってたしかめられてしまいますが)。
かばんちゃんとトキがカフェのお客さんでないとわかると、残念そうにしながら唐突につばを吐きます。ツバを吐くのはアルパカの習性ですが、この点については2話の予告で紹介があったときに考察したのでそちらの記事も参考にしてください。
【2話 その21】アニメ感想「けものフレンズの謎」:サーバルと会話するボスと「アルパカ=マーケティング」論
劇中のフレンズであるアルパカがツバを吐くシーンは、後にも先にも一回きりです。おそらく、お客さんが来たと思ってぬか喜びしたのが相当悔しかったのでしょう。しかし、その後も根に持つ様子もないことから、人懐っこくサパサパした性格であることがわかります。
ちなみに、実際のアルパカも人懐っこい動物であるといわれているので、その点が性格の設定に反映されているのかもしれません。余談ですが、私は以前「山古志アルパカ牧場」でアルパカを見たことがあるのですが、人の方にはあまり寄ってこなかったので全く「人懐っこい」とは思いませんでした。
しかし、なぜか現地の説明などには「人懐っこい動物です」と書かれていました。どちらがより一般的なアルパカの実像に近いのかはわかりませんが、けものフレンズのアルパカが接しやすい性格をしているのは間違いないようです。