けものフレンズ3話感想その12:アルパカ以外にこうざんに住むフレンズが出てこない理由

諸注意

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けものフレンズ3話感想その11:電池の充電とアルパカのお茶のいれ方
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【Bパート ジャパリカフェにお客が来ない理由】

トキ:そんなにお客さん来ないの?

アルパカ:来ないねー。誰も来ないねー。

かばんちゃん:素敵なところなのに・・・。

トキ:みんな知らないんじゃないの?

アルパカ:いやー麓でいろいろな子に伝えたんだけど、誰も来てくれないんだよ。

トキ:もしかして、みんな場所がわからないんじゃない?私はこの子から聞いてたから。

アルパカ:えっ、そんなにわかりにくいの?

トキ:この辺山ばっかりだもの。通り過ぎちゃうわ。

アルパカ:そうかー。私登ってきちゃうから考えたことなかったな。

トキ:飛べる子以外通らないんじゃない?

アルパカ:ええー!楽勝でしょ!荷物持ってても余裕だよ。

かばんちゃん:あの、ひとつ試してみたいことがあるんですが。

ジャパリカフェにお客さんが来ない問題について、3人が話し合うシーンです。まずはトキとアルパカの会話に注目して見ていきましょう。

ジャパリカフェが流行らない理由は場所がわからないから

かばんちゃんは最後のセリフまで、静かに2人を聞いているだけでこのシーンの会話はトキとアルパカによって進行します。カフェの現状について、トキとアルパカでは全く認識が異なることがわかります。

トキは最初に「カフェがここにあることを誰も知らないのではないか」と質問します。それに対してアルパカは「いや、麓でいろいろな子に伝えてきた」と答えます。普通の飲食店の集客に例えるのなら、「店員さんが駅前でビラ配りをした」といったところでしょうか。

「お店の存在を色んな人に伝えたんだから、カフェの存在を知らないことはないはずだ」というのは、一見もっともな反論に聞こえます。しかし、トキはそれに続いて「お店があることは知っていても、場所がここだとわからないのではないか」とさらに質問を続けます。

トキは自力で空が飛べる上に、こうざん周辺を飛行しているフレンズです。そのトキですら「かばんちゃんから場所を聞いていなければわからなかった」わけですから、カフェの場所はほかのフレンズから見ると相当わかりにくいということなのでしょう。

フレンズには場所を推測してカフェに行くことは不可能

このあたり、ヒトの視点からみるとなるほどと思わせるシーンです。我々人間であれば、近所に高い山があり、その山頂までロープウェイが伸びていれば「あれはきっと山頂まで続いていて、その先には何かあるのだろう」と想像するはずです。

もし、「こうざんでカフェをやってます」という宣伝を耳にしたのなら、厳密な場所を教えられなくても「ああ、きっとロープウェイの先にある山頂でやっているんだろう」と想像することはできるはずです。フレンズたちには「ロープウェイ」や「山頂」にこれといった特別な意味が無いため、こうした推測を行うことができないのです。

以上のようなトキからの指摘を受けて、アルパカは「そんなに場所がわかりにくかったの?」と以外そうな反応を示します。つまり、この時点までアルパカは「場所がわからないから誰も来てくれない」という可能性を全く考えていなかったということです。

人間であれば、通常こういったことは起こりません。「山奥の山頂でカフェをやる」などといえば「もうちょっと人通りの多いところのほうがいいんじゃないの?」と誰もがツッコミを入れるでしょう。

なぜアルパカが「みんなカフェの場所がわからない」という可能性を考慮しなかったのかは、続くセリフの中で明らかになります。トキは「このあたりは山ばかりなので、みんな通り過ぎてしまう」とカフェの立地が悪いことを指摘します。

陸を移動するフレンズであれば、そもそも通行に不便な山にわざわざ登ろうとは思わないでしょう。空を飛べるフレンズであっても「周辺は山ばかりで何もない場所だ」と普段から思っていれば、わざわざ降りてくる理由もありません。

こういったことは、少し考えたらわかるように思いますが、アルパカはトキに指摘されるまで全く気がついていませんでした。その理由はアルパカが「元々山岳地方に住む動物だったから」です。

こうざんに住む動物はフレンズ化しにくい?

「山をいつも登ってきちゃう」、「荷物を持ってても山頂への登山は余裕」といった発言があることから、アルパカは普段こうざんの山道をスイスイ移動していると考えられます。元となった動物のアルカパ・スリも山岳で暮らす動物なので、そういった能力を持っていることになんら不思議はありません。

しかし、3話中ではアルカパのほかに「こうざんで暮らす動物」は登場しません。これはそもそもこの周辺に住むフレンズが少ないのか、それともたまたまでてこなかったのかは不明です。しかし、もしこうざんに住むフレンズがたくさんいるならジャパリカフェのお客がいてもいいはずなので、「元々この周辺に住むフレンズは少ない」と考えるほうが自然でしょう。

フレンズはサンドスターが動物(とその遺物)と反応することで生まれます。サンドスターはこのこうざんがある場所から離れたジャパリパーク中心にある山から吹き出し、周囲に拡散しています。必然的に標高が高い地域には拡散しづらいと考えられるので、こうざんに住む動物がフレンズ化するのは珍しいのかもしれません。

ここまでの考察を進めてきて、3話に登場するフレンズであるトキとアルパカ・スリの共通点が明らかになってきました。トキは歌にもある通り「仲間を探している」フレンズです。一方、アルパカもこうざんに住む動物はフレンズ化しにくいという仮説を元にすれば、「仲間≒カフェに来てくれるお客」を探しているフレンズだといえるかもしれません。

これら、アルパカとトキの共通点については、次の解説で明らかにしてきたいと思います。