アニメ感想「けものフレンズの謎」まとめ:6話「へいげん」

諸注意

【6話 へいげん 考察まとめ】

けものフレンズ6話感想その1:オーロックス、アラビアオリックスの襲撃
【冒頭 突如襲われるかばんちゃんたち】 こはんを出発し、へいげんをジャパリバスで進んでいたかばんちゃん...
けものフレンズ6話感想その2:そうげんの城とライオン
【Aパート ライオンとの出会い】 かばんちゃんたちへの対応に困ったアラビアオリックス、オーロックスは「...
けものフレンズ6話感想その3:ライオンとプライド(群れ)と合戦
【Aパート ライオンの豹変】 ライオンの質問に言いよどんでしまったかばんちゃん。2人を「自ら処分する」...
けものフレンズ6話感想その4:へいげんちほーの合戦とライオンの頭がいい謎
【Aパート 合戦とは何か?】 ライオンから「合戦が近いからみんな気が立っている」と聞かされたかばんちゃ...
けものフレンズ6話感想その5:合戦のルールを変えたかばんちゃんの知性
【Aパート 新しい合戦のルール】 かばんちゃんとサーバルはライオンから、ヘラジカとの合戦に関する詳しい...

けものフレンズ6話感想その6:ヘラジカとその部下たちの特徴まとめ
【Aパート ヘラジカとその部下たち】 城でライオンに、合戦のルール変更を提案したかばんちゃん。場面は切...
けものフレンズ6話感想その7:ライオンとヘラジカ、群れで比べる組織論
【Aパート かばんちゃんがヘラジカの元へ来た理由】 ライオンとの対決に向け、気炎を上げるヘラジカたち。...
けものフレンズ6話感想その8:ハシビロコウと、ヘラジカが大将になった訳
【Aパート かばんちゃんを凝視する視線】 ヘラジカたちを勝たせるためにかばんちゃんたちを送り込んだライ...
けものフレンズ6話感想その9:シロサイ対サーバル
【Aパート シロサイ対サーバル】 ライオンとの戦いの練習と称して、部下のオオアルマジロを軽々と吹き飛ば...
けものフレンズ6話感想その10:カメレオン対かばんちゃん
【Aパート カメレオン対かばん】 ライオンからの頼みで、ヘラジカの群れに潜入したかばんちゃんたち。合戦に向けた...

けものフレンズ6話感想その11:ライオンとヘラジカの比較とラッキービースト
【Aパート かばんちゃんの提案とラッキービースト】 カメレオンとの対決に勝利したかばんちゃんは、ヘラジ...
けものフレンズ6話感想その12:ヘラジカの部下たちとの会話とハシビロコウ
【Bパート ヘラジカの部下たちとの会話】 戦いを終えたことで、かばんちゃんとサーバルもヘラジカの部下と...
けものフレンズ6話感想その13:アルマジロとシロサイ、鉄壁の守り
【Bパート 合戦の始まり】 いよいよヘラジカとライオンの合戦が始まります。城に至る道筋でヘラジカの部下とライオ...
けものフレンズ6話感想その14:部下の力を引き出したかばんちゃんの作戦
【Bパート 城への潜入】 かばんちゃんの作戦により、防御に徹するオオアルマジロとシロサイを、ライオンの...
けものフレンズ6話感想その15:カメレオンとニホンツキノワグマの一騎打ち
【Bパート カメレオン対ニホンツキノワグマ】 ライオン対ヘラジカの合戦が続く中、カメレオンの案内で城内...

けものフレンズ6話感想その16:「ヘラジカ、やべえよぉ!!」の謎
【Bパート ヘラジカ(?)を狙うライオンの部下たち】 かばんちゃんとヘラジカがライオンの部屋へと進んで...
けものフレンズ6話感想その17:ライオン対ヘラジカ、合戦決着のとき
【Bパート ライオン対ヘラジカ】 部下たちをやり過ごし、初めて城の中に入ったかばんちゃんとヘラジカ。つ...
けものフレンズ6話感想その18:合戦の終りと始まり
【Bパート 合戦の終わり】 ライオンとヘラジカの一騎打ちは、引き分けという意外な形で終わりました。しか...
けものフレンズ6話感想その19:かばんちゃんはヒトなのか?
【Bパート かばんちゃんはヒト?】 ライオンとヘラジカの合戦は、けが人が出ない安全なルールに基づいた「...

【6話 へいげん 総合的な解説】

けものフレンズの各話は、基本的に以下のようなストーリーのテンプレートに沿って展開していきます。

かばんちゃん一行が新しい土地に行く

新しいフレンズと知り合う

未知の問題と遭遇する

かばんちゃんとサーバルが協力して問題を解決する

今回もこの流れに当てはめて、6話の展開を思い返してみましょう。

かばんちゃん一行が新しい土地に行く

かばんちゃんとサーバルが今回立ち寄ったのはへいげんです。へいげんには数多くのフレンズがおり、しかもヘラジカとライオン、それぞれ異なる2人のフレンズを大将と据えた群れ同士が合戦を繰り返しています。

6話のテーマは、「異なるフレンズ同士で群れをつくる」、「群れ同士で争う」といったフレンズの社会性にあると言っていいでしょう。かばんちゃんがこの問題にどのように立ち向かっていくかが主要なストーリーであり、かばんちゃんやサーバルの内面はさほどクローズアップされません。

新しいフレンズと知り合う

6話は登場するフレンズが非常に多いためすべてを紹介するのは割愛しますが、2つの群れそれぞれの大将であるヘラジカとライオン、そして彼らの部下たちが登場します。ライオンとヘラジカは、どちらも自身を慕うほかのフレンズたちから担がれる形で群れのリーダーの地位に収まっています。

未知の問題と遭遇する

ところが、過去にヘラジカがへいげんでライオンを見かけた際、「あいつと全力で戦いたい」と考えたことから、2つの群れは51回にも渡る合戦を繰り返してきました。戦いはライオンの群れが今のところ全勝しているものの、フレンズ同士の全力での戦いはけが人が出る危険があります。

「ライオンと戦う」という目的をいつまでたっても達成できないヘラジカ、望んでもいない戦いを繰り返し強いられるライオン、毎度敗北を強いられるヘラジカの部下、自身のリーダーを常に狙われ続けるライオンの部下・・・。全員にとって望ましくない展開のまま戦いが続いていたのです。

かばんちゃんとサーバルが協力して問題を解決する

この状況を打開するため、ライオンは「ヘラジカを勝たせる」ことをかばんちゃんに依頼しました。同時にかばんちゃんから提案のあった「けが人の出ない合戦のルール」を採用し、安全な状況で52回目の合戦を開始します。

かばんちゃんは合戦の戦術についてもヘラジカにアドバイスを行い、ヘラジカの群れに有利なままライオンとヘラジカとの直接対決に導きました。その間、サーバルは囮となってライオンの部下をひきつけます。戦いの結果は引き分けでしたが、それがフレンズたちに思わぬ変化をもたらすことになったのです。

51回も戦いながら、へいげんのフレンズたちは誰もが自分の望んでいるような結果を得ることができていませんでした。ところが、かばんちゃんによって新しい戦いのルールがもたらされ、その中で戦うことによって彼らに大きな心境の変化が生じたのです。

まず、ヘラジカはずっと望んでいたライオンとの直接対決が実現したことになります。また、けが人が出る恐れもあり、合戦に消極的だったライオンもヘラジカとの全力の勝負を楽しみ、戦うことの楽しさを覚えます。

ヘラジカの部下たちは、作戦のなかで自分たちの長所を活かして戦うことで初めて引き分けという負け以外の結果を得ることができました。ライオンの部下たちも、もう自分たちのリーダーが狙われ続ける状況に悩まされる心配はありません。

へいげんのフレンズたちは、今後は合戦ではなく、けが人が出ないスポーツのようなルールの中で安心してお互いの技を競い合っていくことができるでしょう。

いよいよ次回、かばんちゃんの正体が判明

こうした合戦と並行して何度も描かれたのが、かばんちゃんをじっと見つめるハシビロコウの姿です。ハシビロコウがかばんちゃんをずっと見つめていた理由は、かばんちゃんの正体を「ヒト」ではないかと考えていたからだということが、ラストで明らかにされます。

4話で登場したツチノコによって、かばんちゃんがヒトである可能性は暗に示唆されていましたが、今回は劇中でフレンズから直接指摘されたことになります。いよいよかばんちゃんの正体が判明するときが近づいてきました。