けものフレンズ6話感想その9:シロサイ対サーバル

諸注意

けものフレンズ6話感想その8:ハシビロコウと、ヘラジカが大将になった訳
【Aパート かばんちゃんを凝視する視線】 ヘラジカたちを勝たせるためにかばんちゃんたちを送り込んだライ...

【Aパート シロサイ対サーバル】

ライオンとの戦いの練習と称して、部下のオオアルマジロを軽々と吹き飛ばしてしまったヘラジカ。そんな彼女の姿に驚愕していたかばんちゃんとサーバルですが、なぜか自分たちも戦いの練習に参加する羽目になりました。

アフリカタテガミヤマアラシ:次はシロサイ対サーバル、ですぅ。

シロサイ:お手合わせ願いますわ。

サーバル:よろしくね。

シロサイ:手加減しませんわよ!

サーバル:どうやって持つのがいいのかな?こうかな?

ヤマアラシ:はじめ!ですぅ。

シロサイ:うう~~!(棒でサーバルを狙う)

サーバル:うわっ!(ジャンプで攻撃をかわす)

ヘラジカ:おおっ!!

オオアルマジロ:すごいジャンプ力だね!

サーバル:みゃみゃみゃみゃみゃみゃん・・・みゃーっ!!(棒でシロサイを叩きつける)

シロサイ:ううっ!ううううう・・・。うっ!(サーバルの攻撃を受け止め、薙ぎ払う)

サーバル:うっ!(バックジャンプで受け流し、攻撃をさける)

シロサイ:でやぁぁぁぁ!!!(サーバルに向かって突撃)

サーバル:いっ!うわあ~~~~~!う~~~~!(シロサイの攻撃から逃げ回る)

シロサイ:サイサイサイサイ!お待ちなさーい!(逃げるサーバルを追い回す)

サーバル:う~~~~!う~~~~!うわあぁぁぁ~~~!!

シロサイ:はぁっ、はぁっ、はぁっ・・・鎧が・・・重いですわ・・・。

サーバル:・・・みゃっ?(シロサイの疲労に気づく)

シロサイ:はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、・・・ちょっと、待つですの・・・。はぁ、はぁ・・・あっ!(サーバルに風船を割られる)

ヤマアラシ:サーバルの勝ち、ですぅ。

(湧き上がる歓声と拍手)

ヘラジカ達がいる場所はどこなのか?

まず、肝心の勝負の中身に入る前にいくつか触れていなかった点について考えてみたいと思います。そもそも、ヘラジカとその部下たちがいるこの空間は一体何なのでしょうか?周囲を塀に囲まれており、土俵もあることから明らかに人工物でしょう。

そもそも、へいげんになぜ城があるのか?という問題はありますが、さばくちほーになぜか地下迷宮があったわけですから、これもアトラクションの一種だと考えれば辻褄は合います。

おそらく、ライオンが暮らしている城の外郭に相当する部分なのではないか?と思われます。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B7%8F%E6%A7%8B%E3%81%88

女騎士「シロサイ」は動物再現とギャグの産物

続いて、フレンズ「シロサイ」についても少し触れておきましょう。以前の考察でご紹介していなかった点として、女騎士を思わせる重装備な鎧とお嬢様っぽいしゃべり方が挙げられます。鎧については、今後の戦いの中で重要な意味合いを持つのでそちらで触れていくとして、しゃべり方のほうはどうでしょうか?

シロサイがこのようなお嬢様然としたしゃべり方をしている理由は2つ考えられます。ひとつは動物のシロサイの特徴の再現です。サイの仲間は幼獣のときを除いて体に毛はなく、分厚い皮膚で前進を覆われています。全身を覆う西洋風の鎧はこれを再現したものでしょう。

もう一つの理由は、この後のシーンで出て来る「お待ちなさーい!」というセリフと「サイ」という名前をかけるため、というものです。単なるダジャレですが、シロ「サイ」にお嬢様言葉を話させなければこのダジャレは成立しません。

サーバルは物を握るのが苦手

そしていよいよヘラジカ対オオアルマジロに続く練習試合、シロサイ対サーバルの開始です。まさか自分が戦うことになるとは思っていなかったサーバルは驚きますが、いざ土俵の上に上がったときには落ち着いた表情を見せていました。

すぐさまサーバルに挑もうとするシロサイに対して、サーバルは紙を丸めた棒の持ち方を気にしている様子が伺えます。1話で案内看板のそばについていた地図の入れ物のフタに気づかなかったシーンや、5話で車を運転していたシーンに代表されるように、サーバルは手を使って物を握るのがあまり得意ではないのでしょう。サーバルキャット(というよりもネコ)らしく指先を丸めた猫手の状態にしている仕草がよく見られます。

かなりの王道展開だった「シロサイ対サーバル」

2人の戦いは、おおよそ次のような推移を辿りました。

  1. ジャンプ力と素早さを活かし、主に回避とカウンター攻撃に集中するサーバル。それに対して、防御力とパワーに勝るシロサイの攻防。
  2. 不利を悟ったサーバルが回避に徹し、シロサイは攻撃を続けるも追いつけない。
  3. 自らの鎧の重みで疲労し、動けなくなったシロサイにサーバルが反撃して倒す。

最初の攻防は、サーバルとシロサイそれぞれの長所と短所を浮き彫りにするものでした。しかし、どちらも決め手にかけるためそれだけでは決着がつきません。続く攻防では、2人のうちシロサイのほうが優位にたちました。サーバルの攻撃力では防御に秀でたシロサイの守りを崩すことができなかったからです。しかし、その後シロサイが自分の鎧で披露してしまうという思わぬ展開から決着を見ることになります。

このシロサイ対サーバルの試合を、より一般化すると次のように表現できます。

  1. AとBがそれぞれお互いの得意な技を出し合う
  2. A、Bのうち、相性や実力で勝ったBが優位に立つ
  3. ところが、Bには思わぬ弱点があることにAが気づき、逆転勝利

こうしたストーリーは、けものフレンズ以外のアニメや漫画の中でも飽きるほど見られる展開です。このように言われると、実はこのシロサイ対サーバルの試合がかなり「王道」の展開だったということがお分かりいただけるでしょう。

ジャンプ力や素早さと言った特技を疲労し、練習試合に勝利することでヘラジカに大いに存在感をアピールしたサーバル。かばんちゃんと自身をより信用させることに成功したわけですが、果たしてそれが吉と出るか凶と出るか、今後の展開はまた改めて解説したいと思います。