【Bパート 合戦の始まり】
いよいよヘラジカとライオンの合戦が始まります。城に至る道筋でヘラジカの部下とライオンの部下が対峙しました。
シロサイ:行きますわよ!
オオアルマジロ:いっちょやろうかー!
アフリカタテガミヤマアラシ:うう、緊張するですぅ。
ハシビロコウ:・・・。
オーロックス:さぁて、いっちょもんでやるか!
アラビアオリックス:今日も全力で行くよ。
シロサイ:行きますわよ!
仲間たち:おーっ!
オーロックス:行くぜ!
アラビアオリックス:おおっ!
かばんちゃん:皆さん、大丈夫でしょうか?
ヘラジカ:かばんの作戦は完璧だ。皆を信じよう。
アラビアオリックス&オーロックス:おおーーーーっっ!!
オーロックス:いつもどおり馬鹿正直に来たところを、倒して終わりだ。
アラビアオリックス:・・・数が少ないか?
オーロックス:はっ!(ジャンプする)
アラビアオリックス:はっ!(ジャンプする)
シロサイ:はぁっ!(防御の体勢をとる)
オオアルマジロ:よよよよ・・・。(防御の体制を取る)
オーロックス:てぇ!(シロサイを攻撃)
シロサイ:ふっ!(オーロックスの攻撃を防ぐ)
アラビアオリックス:てぇ!(オオアルマジロを攻撃)
オオアルマジロ:ふっ!(アラビアオリックスの攻撃を防ぐ)
オーロックス:なんだ?なんかいつもと感じ違うぞ?
アラビアオリックス:これなら、どうだ!(再びオオアルマジロを攻撃)
オオアルマジロ:ふっ!(肘の鎧で攻撃を防ぐ)
シロサイ:あの子が言ったとおりですわね。
オオアルマジロ:私たち、守りに徹するとこんなに頑丈だったのか。
草原を横切る道の上で対峙する両軍
ヘラジカの部下とライオンの部下は、草原を横断する石の道路の上で遭遇しました。おそらく、いつもおおよそこのような場所で戦っているのでしょう。
しかし、かばんちゃんが想像した普段の戦いの光景では「城まで走って突撃」していたため疲れた様子を見せていたライオンの部下たちも、今回はあまり疲れているようには見えません。もしかしたら、「戦いの前に走る必要はない」とかばんちゃんがアドバイスしたのかもしれません。
そうげんをとりまく人工物
周囲には草木のほか、明らかに人工物と思われる大きなタイヤがいくつも地面の上に顔を出しています。実際にも、アスレチックや公園などにこうしたタイヤはありますが、フレンズ用の遊び場としてパークに設置されたものと考えていいでしょう。
もうひとつ注目すべき点として、ライオン、ヘラジカ双方の部下が旗のようにのぼりをもっているところが挙げられます。戦国時代などに行われた人間の合戦でも、双方が識別のために旗を立てて戦っていたので、それを真似たものでしょう。おそらく、どこかで「合戦のトキハお互い旗を立てるもの」という情報を聞いていたのかもしれません。
しかし、そもそもこの程度の少人数、かつほぼ全員が顔見知りの状態では旗など立てる必要もありません。戦いが始まったら双方がすぐに投げ捨ててしまったのも無理はないでしょう。旗に書かれている文字はおそらく「アイスクリーム」と「フリーパス」ですが、フレンズたちがまったく意味を理解している様子がないのもご愛嬌です。
かばんちゃんの作戦が合戦の流れを変える
場面は変わって、部下たちとは別行動をとっているかばんちゃんとヘラジカが映ります。かばんちゃんとヘラジカのセリフから、「かばんちゃんとヘラジカがいる場所は部下たちがいる場所とはかなり離れた場所であること」、「かばんちゃんが何らかの作戦を指示し、それに従って行動していること」などが伺えます。
再び画面が変わって、ライオンの部下たちが映ります。
「いつも通りバカ正直に来たところを倒す」とオーロックスが語っていますが、これは普段ヘラジカたちが走って突撃していたことを意味しているのでしょう。ところが、今回は最初からまったく様子が違います。走って敵に突撃しているのはむしろライオンの部下たちの方で、ヘラジカの部下たちは持ち場を離れず敵を迎え撃つ構えを見せています。
ライオンの部下たちがヘラジカの部下の方へ走っていくシーンでは、最初に登場したハシビロコウ、アフリカタテガミヤマアラシ、シロサイ、オオアルマジロの4人が写っています。しかし、一度画面が切り替わるとハシビロコウ、ヤマアラシの2人がいなくなり、シロサイとアルマジロだけになっていました。
「向かってくる敵を待ち構えて戦う」、「シロサイとアルマジロ、2人だけでアラビアオリックス、オーロックスを防ぐ」。これこそがかばんちゃんの策に違いありません。
防御に徹し、意外な強さを発揮するフレンズたち
アルマジロに「私たちよりいろいろ考えている気がする」と評されていたライオンの部下2人は、ヘラジカの部下たちの人数が少ないことにすぐに気が付きました。ですが、この時点ではなぜ人数がいつもより少ないのか理由を想像するのは困難です。とりあえず目の前に残っているシロサイとアルマジロに攻撃を仕掛けようとしたのは当然の発想でしょう。
しかし、シロサイとアルマジロは反撃することなく、守備に徹して攻撃をやり過ごしました。サーバルとの戦いにおいて、シロサイは防御力の高さを示しています。描かれてはいませんが、アルマジロも同じように守備に優れていることがかばんちゃんに伝わっていたのでしょう。
ほかならぬシロサイとアルマジロ自身も、守備に徹したときの自分たちの強さに驚いていました。2人のセリフから、この行動がかばんちゃんの指示であることは明らかです。
また、細かい部分ですが、フレンズたちの「風船を付けている位置」にも個性が現れています。ほとんどのフレンズは頭の上に紙風船を付けていますが、かばんちゃんは心臓のあたりに、アルマジロはお腹のあたりにつけています。それぞれ、体のどの部分を急所だと考えているのかが現れていると考えると面白いかもしれません。
全戦全敗を重ねていたヘラジカたちでしたが、かばんちゃんの知恵によって簡単に倒される自体は防ぐことができました。ここからどのように反撃に転じていくのかは、また次回の解説で取り上げたいと思います。