前回記事:【3話 その3】アニメ感想「けものフレンズの謎」:サーバルが山登りに挑戦した理由
【Aパート 山頂へ向けてトキとともに出発するかばんちゃん】
かばんちゃんを抱え、頭部の翼を羽ばたかせるトキ。初めての空に最初は戸惑うかばんちゃんですが、遠くの景色が見えるようになると空中散歩を楽しむ余裕を見せるようになります。
トキは、クジャクを除いて劇中で初めて登場した鳥のフレンズです。クジャクは本当に顔みせだけの登場だったので、鳥のフレンズがどのような特徴を持っているのかトキを見本にして確かめることができます。
鳥のフレンズは、頭部に羽がある
サーバルは、かばんちゃんと初めてであった際、「鳥の子ならここに羽(があるはず)」といってかばんちゃんの後頭部を探っていました。トキの羽は頭部についていることから、一般的に鳥のフレンズは「羽が頭部にある」という特徴を持っているのでしょう。
トキが翼を羽ばたくと、サンドスターの光る粒子が飛び散っていることを確認できます。このことから、通常の鳥が翼の揚力を利用して飛ぶのに対し、フレンズはサンドスターの力で飛んでいるのだと推測できます。このことは、トキの「この羽は動物だったときより便利に飛べるの」というセリフからも裏付けられているといっていいでしょう。そもそも、あの形状や大きさではどうやっても羽ばたいて飛ぶことはできません。翼を動かすときと、動かさない時があるので、サンドスターを放出させるために必要に応じて翼を動かすと考えられます。
トキは「動物からフレンズ化した」と明言された初のフレンズ
このシーンの前後のセリフからは、トキというフレンズの背景にもある程度迫ることができます。「動物だった頃より」というセリフから、劇中で初めて「かつては動物であったが、サンドスターによってフレンズ化した存在である」ということが明確にわかるフレンズです。
今まで登場したフレンズは、かばんちゃんやサーバルも含めて「どのようにフレンズ化したのかわからない」フレンズばかりでした。2話におけるラッキービースト(ボス)のセリフから、「フレンズはサンドスターと動物、もしくはその遺物からできる」ことが推測できます。言い換えると、動物からフレンズ化したか、もしくは動物の遺物からフレンズ化したかは具体的な描写がない限りわからないのです。
かばんちゃんは現時点で正体は不明ですし、サーバルですら「動物からフレンズ化した」と明確にわかる描写はありません。そういった意味では「かつて動物だった」と自ら明言しているトキは珍しい存在だといえます。
ラッキービーストによる、トキの解説
トキとかばんちゃんが会話をしていると、突如ラッキービーストがしゃべりだします。
ラッキービースト:トキは翼を広げると、140センチメートルにもなる大きな鳥だよ。全身は白、翼の下の朱色がかった濃いピンク色が特徴だよ。この美しい朱は、トキ色と呼ばれたりもするんだ。
ラッキービーストが話し出す直前、一瞬電子音のような音が聞こえます。おそらく、この音はラッキービーストの再起動が完了したことを示す音でしょう。ラッキービーストがどのような条件のもとで再起動するのか正確にはわかりませんが、これまでの挙動から以下のような条件を満たす必要がある可能性があります。
- フリーズした場所から一定の距離移動させる
- フリーズしてから一定の時間を経過する
- かばんちゃんの声を聞く
ラッキービーストが説明しているのは、フレンズとしてのトキの特徴ではなく、動物としてのトキの特徴です。これまでも基本的にラッキービーストはフレンズを目の前にしても、紹介するのはあくまでも元となった動物の特徴でした。
このことから、ラッキービーストは動物がフレンズ化しているか否かを特に区別していないのではないかと考えられます。フレンズ化しているかいないかは外見的な違いからわかるものの、あくまでも「元となった動物の種類」に基づいて対象を判断しているということです。このことは後々、重要な意味を持ってきます。
ラッキービーストが、トキの羽の「トキ色」について説明するシーンでは、トキが首に巻いているスカーフや顔の両側にある髪の毛、スカートや足に履いたタイツなどがクローズアップされます。トキが動物であったころの身体的な特徴が、外見的なファッションとしてフレンズの姿にも再現されていることがわかります。
これまでもサーバルやほかのフレンズの様子から想像はできたことですが、ラッキービーストのように劇中の人物の口から直接語られるのは初めてです。トキのセリフと合わせて「動物がフレンズになると、動物の頃の姿をモチーフにした外見になる」ということが明確に判明しました。
ラッキービーストの解説を聞いたトキは、ある反応を示すのですが、それに関する考察はまた次回進めることにしましょう。
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