【Bパート 三代目PPP(ペパプ)成立の経緯】
プリンセス抜きの4人でステージに上り、場をつなぐことになったPPP(ペパプ)のメンバーたち、4人のトークは必然的にその場にいない一人の話題になりました。
イワトビペンギン(イワビー):わぁ、すっげぇ人だな!
フンボルトペンギン(フルル):わぁい。
イワビー:いやー始まったな!
コウテイペンギン(コウテイ):改めて、経緯を話しておくか。
ジェンツーペンギン(ジェーン):みんなあの子に声かけられたんだよね。
フルル:びっくりしたよー。ご飯の最中だったから。
コウテイ:私なんて、いきなり「あなたリーダーやりなさい」だぞ?
イワビー:あいつ、毎度いきなりで偉そうなんだよ~。
ロイヤルペンギン(プリンセス):ほら、大丈夫よ。・・・やっぱりみんな、嫌々付き合ってくれてたんだ・・・。
4人でもできるパフォーマンス
前回はいなくなったプリンセスを探しに行くかばんちゃんとサーバルの様子が描かれましたが、今度は舞台がかわり、プリンセス抜きでステージに立つ残り4人のPPPメンバーたちの姿が描かれることになります。
プリンセスがいないので、4人でライブを始める訳にはいきません。歌にしろダンスにしろ、メンバーごとにパートが決まっていますから、プリンセスを欠いたままでは100%のパフォーマンスを発揮できません。特に、プリンセスのソロパートは本人がいない限りカバーすることはできないので、ステージに立った時点で残る4人はプリンセスが帰ってくることを期待しているということです。
メンバーの口から初めて語られる経緯
ステージに上ったわけですから、歌と踊りはできないにしても何か観客に向けてパフォーマンスを行わなければいけません。4人が選んだのはフリートークでした。これもおそらくはマーゲイの指示によるものでしょう。リーダーであるコウテイによって、三代目PPPがどのように設立したのか、経緯を話すことになりました。
今回は三代目PPPにとっては初ライブですから、設立の経緯を話すというのは不自然でもありません。プリンセスが帰ってくるまでの時間を稼ぐ方法としてはまさにうってつけのものだったといえるでしょう。
しかも、このとき重要なことは、他ならぬプリンセス自身も4人のパフォーマンスをすぐ側で見ていたということです。かばんちゃんとサーバルによって、お披露目の日に登っていた木の上に引き上げられたプリンセスはそこで残る4人のフリートークを見守っていました。つまり、4人のフリートークは観客へ向けてのパフォーマンスであるのと同時に、プリンセスに向けてのメッセージでもあったのです。
PPPメンバーたちのプリンセスへの印象
三代目PPPがいかにして立ち上げられたのかは過去の考察の中ですでに少しご紹介してきました。
正確に言えばあの時点においては成立の経緯は静止画の連続で断片的に語られたのみで、説明されたわけではありませんでしたが、今回のフリートークによって以下のようなことが裏付けられる結果となりました。
①三代目PPPの結成を主導したのはプリンセスである。
②まずコウテイを誘い、次に残る3人のメンバーを誘った。
③メンバー勧誘からデビューまで1年を費やしている。
メンバーたちの会話によって、より事細かに当時のことがわかるようになりました。プリンセスは当時から現在のような調子で、強引に他のメンバーを勧誘していったということが語られます。
「びっくりした」、「いきなりだった」、「偉そうだった」・・・。
メンバーの口から語られる当時の自分への印象に、プリンセスは再び自信を喪失していまします。「本当は嫌だったのに、強引に自分に誘われたから仕方なく付き合ってくれたんだろう」と解釈してしまったのです。
このシーンからも、一見自身ややる気に満ち溢れているように見えるプリンセスが、実は大きな不安を抱えながらアイドルを続けてきたことがわかります。彼女が他のメンバーを引っ張ったり、激励したりするのはそうすることによって自分一人では抱えきれない不安を解消しようとしていたのです。
しかし、そうしたやり方も他のメンバーがアイドルとして成長したことによって通用しなくなってしまいました。もはやほかの4人はプリンセスによる指導や激励を必要とする半人前の存在ではありません。ただし、それはプリンセスの存在不要になったことを意味するわけではありません。プリンセスとほかの4人のPPPメンバーたちは、全員が一人前のアイドルになったことによって新たな関係性を築く必要性に迫られています。