けものフレンズ11話感想その22 :かばんちゃん、サーバルの救出に成功

諸注意

けものフレンズ11話感想その21 :木登りを通じて描かれるかばんちゃんの成長
【Bパート 成長したかばんちゃんの木登り】 サーバルはかばんちゃんとラッキービーストをかばい、黒いセルリアンに取り込まれて...

【Bパート かばんちゃん、セルリアンに決死のダイブ】

セルリアンに取り込まれたサーバルを救出するため、蔦を体にくくりつけ高い木の上に登ったかばんちゃん。セルリアンに対して決死のダイブを試みます。

かばんちゃん:まっててサーバルちゃん!今行くから・・・ふっ!

(かばんちゃん、枝から助走しセルリアンの背中に飛び移る。)

かばんちゃん:うぁぁぁぁあああああ!!!ううっ・・・うう・・・。

(かばんちゃん、セルリアンの体内を泳ぎ、捉えられているサーバルを抱きかかえる。)

(セルリアン、かばんちゃんが木に結びつけた蔦が引っかかり、進行を停止。かばんちゃん、蔦を利用してサーバルとともにセルリアンから脱出成功。)

かばんちゃん:サーバルちゃん!!ううっ!

(セルリアン、かばんちゃんたちが離脱したことでバランスを失い膝をつく。)

かばんちゃん:サーバルちゃん!サーバルちゃん。

サーバル:・・・。(眉を動かすものの返事がない)

史上初「セルリアンに吸収されたフレンズの救出」

サーバル救出のための第一関門であった「セルリアンよりも高い位置にある木の上に登る」という目的は達したかばんちゃんでしたが、次なる問題は「セルリアンに自ら取り込まれる」というリスクを伴う行動です。前回に引き続き、これらのシーンの気になるポイントをチェックして行きましょう。

まず、セルリアンに取り込まれたサーバルをどうすれば救出できるか、「かばんちゃんが知っていたか?」という点が問題になります。これは「具体的な方法は知らないが、取り込まれて余り時間が経っていない状態なら、救出は可能だ」と考えていたとみていいでしょう。そう考えられる根拠のひとつが、10話におけるタイリクオオカミのほら話です。

10話において、オオカミはかばんちゃんやサーバルを怖がらせるため繰り返しセルリアンの話をしていました。その中で「セルリアンに取り込まれると中からの脱出はまずできない。最初に全身が溶け・・・」と、セルリアンに取り込まれたフレンズがどうなるか、具体的な描写をしていたのです。かばんちゃんがこの話をどこまで信じていたかは不明ですが、いざサーバルがセルリアンに取り込まれてしまった現在となっては、藁にもすがる思いで参考にしていた可能性はあります。

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「中からの脱出はできない」ということは、体内にいるサーバルと協力して脱出するような手は使えません。しかし、「最初に全身が溶け・・・」という描写からは、セルリアンに取り込まれた後、「会話できなくなったり、記憶がなくなったりする状態(キンシコウ・サーバル談)」になるまでにはある程度の時間がかかると考えられます。言い換えると、「素早く救出すれば、無事に助かる可能性もある」ということなので、かばんちゃんにとっては希望が持てる情報だといえるでしょう。

ともあれ、かばんちゃんだけでなく、おそらくはジャパリパーク全体で見ても史上初になるであろう「セルリアンに捉えられたフレンズの救出作戦」がいよいよ実行されることになりました。

セルリアンに触れても、必ず吸収されるわけではない

かばんちゃんが選んだのは、「自らセルリアンの体内に飛び込んでサーバルの位置まで泳ぎ、サーバルを掴んだまま蔦の張力を利用して脱出する」という方法です。今までのセルリアンとの戦闘描写を見ても、フレンズの多くは素手でセルリアンを攻撃していますがそれだけで取り込まれてしまった様子は見られません。セルリアンとの接触時間が短いか、もしくは接触する場所を選べば吸収されずに済むと見ていいでしょう。逆に言えば、サーバルを救出するためにはセルリアンから攻撃されて吸収されるのを待つのではなく、こちらから能動的にセルリアンの体内に侵入しやすそうな場所を選んで接触する必要があるということです。

実際、かばんちゃんはセルリアンの背中にダイブし、プールに飛び込むようにすんなり体内に侵入することができました。頭上から侵入しやすそうな場所を選んで飛び込んだのかもしれません。

サーバルを救出するためには、素早くセルリアンの体内から脱出しなければならないとは言え、体内に入ってしまった時点でかばんちゃんもセルリアンにサンドスターを吸収されてしまい、徐々に活動するのが難しくなっていくと考えられます。

それに加えて、セルリアンの体内から外部へ自力で脱出するのは難しいはずです。かばんちゃんは木に登っている最中から取り込まれたサーバルの位置を確認していたため、すぐにサーバルを抱きかかえることができました。

サーバルの記憶は無事だったのか?

かばんちゃんがサーバルを掴んでいたため、ヒグマが持つ松明に向かおうとしていたセルリアンは蔦に引っ張られ一時的に前進を停止しています。そしておそらくは、このときにヒグマとの距離が離れてしまい、目標にしていた松明を見失ってしまったのでしょう。膝をつき、本格的に前進を停止して動かなくなってしまいます。

その間、かばんちゃんは救出したサーバルの様子を確認していました。サーバルはかばんちゃんの呼びかけには応えないものの、顔をしかめる素振りを見せているので命に別状はないと考えていいでしょう。

ここでの問題は、サーバルが「会話できなくなったり、記憶がなくなったりする状態」になってしまっているかどうかです。かばんちゃんの問いかけにサーバルが応えてくれていればそれも確認できたのですが、意識を取り戻さなかったため実際にサーバルの状態が判明するのはもう少し先の話になります。

サーバル救出は成功してもセルリアン退治は失敗しつつある

無事サーバルの救出には成功したものの、ひとつ重大な問題が起きていました。サーバル救出の際にセルリアンの前進を一時的に止めてしまったことで、セルリアンが松明を見失い船の方向へ進むのを止めてしまったのです。

ヒグマが事態に気が付き、戻ってきてくれればいいのですが、夜明けまでという時間制限がある上に、ヒグマはセルリアンを誘導するだけでなく、ラッキービースト(ボス)を船まで送り届けなければなりません。

かばんちゃんはセルリアン退治が失敗しないように、何か手を打つ必要に迫られていたのです。