けものフレンズ10話感想その6:アリツカゲラが見た「招かれざる客」

諸注意

けものフレンズ10話感想その5:ミライさんの新たなセリフと謎
【Aパート ミライさんロッジに現る】 ロッジを探検中に出会ったアミメキリンに「ヤギ」だと見当違いの推理をふっかけら...

【Aパート ロッジアリツカに現れた「謎の客」】

ラッキービーストから、新たなミライさんのメッセージを受け取ったかばんちゃんとサーバル。その夜は何事もなく過ぎ、やがて朝になりました。

かばんちゃん:おはようございます。

サーバル:おはよう。

(アリツカゲラ、アミメキリン、タイリクオオカミの3人が集まり話し合っている)

サーバル:どうしたの?

アリツカゲラ:おはようございます。昨日ちょっとへんなものを見てしまって。

サーバル:へんなもの?

アリツカゲラ:いつも消灯前に見回りをしてるんですが、そこでへんな影を見まして。
声をかけようと近づいたら、信じられない速さで逃げられたんですよね。お二人は心当たりありませんか?

かばんちゃん:いや、僕はとてもそんなに速くは・・・。

サーバル:私、結構自信あるよ!でも、昨日はそんなに走り回ってないけどなぁ・・・。

アリツカゲラ:そうですよねぇ・・・。あの時間お客さんは全員別の場所にいたはず・・・。うーん・・・。

タイリクオオカミ:・・・セルリアンの中には高速で移動するものがいるらしいよ。
どんなフレンズよりも足が速く、逃げても逃げても振り切れず、そしてついには・・・ガブリ!
セルリアンに食べられた子がどうなるか知ってるか?中からの脱出はまずできない。最初に前進が溶け・・・。

かばんちゃん&サーバル&アミメキリン:あわわわわわ・・・。

アリツカゲラ:もう!オオカミさん!

タイリクオオカミ:冗談冗談!またいい表情いただいたよ。

意味ありげに挿入された謎のカット

前回取り上げたシーンのラストで、少し奇妙な場面がありました。ちょうど、かばんちゃんとサーバルがラッキービーストのメッセージを受け取った後のことです。ラッキービーストに注目する2人の後方にある通路と部屋が映し出されるカットが数秒間挿入されたのです。

通常であれば、あえてこのようなカット割りをする必要はありません。すでにラッキービーストのメッセージを2人が聞いた後の場面でしたし、画面の中央にはキャラクターではなく、背後の部屋や通路が映し出されるという、極めて奇妙な絵面になっていたからです。

なぜこのようなカットが挿入されたのか、その謎が解けるのはもう少しあとのことになります。今回は、そうした場面があったということだけ覚えておき、先に進みましょう。

アリツカゲラが証言した「変な影」

朝になり、目覚めたかばんちゃんとサーバルは、皆が集まる広間にやってきました。すでに起きていたアリツカゲラ、タイリクオオカミ、アミメキリンの3人はこの時点ですでに部屋に集まっています。

3人はちょうど、「アリツカゲラが昨夜、変なものを見た」という話題について話し合っていたところでした。アリツカゲラの証言を簡単に振り返っておきましょう。

  • 目撃したのは、毎日やっている消灯前の見回りのとき
  • それは「変な影」だった
  • 声をかけようと近づいたらすごいスピードで逃げられた

この証言だけでは、「変なもの」の正体を特定することはできません。しかし、おおよそどのような正体が考えられるのか、現時点で考えられることを考察してみましょう。

まず、消灯前の見回りのときに目撃された、という証言はどうでしょうか?具体的な時間は不明ですが、夜、しかもお客たちが眠る直前のころだったと考えられます。場所に関する証言がないので(後ほど、みんなで現場を確認に行きます)、これだけでは何もわかりませんが、アリツカゲラが言うには「お客はすべて別の場所にいたはず」ということなので、「お客をその変なものと誤認した」という可能性は低いと考えられます。

続いて、「変な影」という特徴についてはどうでしょうか?これは、アリツカゲラにはその影がよく見えなかったことを示しています。距離が離れていたのか、影そのものが見えにくい形や姿をしていたのか・・・どちらにしてもこの後の「逃げ去った」という証言と合わせて考えると、影はアリツカゲラに対して友好的とは限らない存在だと言えそうです。

最後の「すごいスピードで逃げた」という点については「どのような逃げ方をしたのか」というい問題があります。結局のところ、アリツカゲラの証言はすべて断片的であり、現時点ではほとんどまともな情報がないといえるでしょう。

けものフレンズが「推理モノ」に?

今回取り上げたシーンに続いて、自称名探偵のアミメキリンがこの変な影の正体を調べ始めます。ここに及んで、けものフレンズの10話に「謎解き推理モノ」という新たな要素が加わることが視聴者に示されます。

ロッジという閉鎖空間に謎の存在が出現する、という構図は、ミステリー小説などで良くある「クローズドサークル」の状況に似ています。(ロッジは外界と隔絶しているわけではないので、正確にはまったくクローズドサークルには当てはまりませんが)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%AB

また、探偵役のアミメキリンというフレンズも存在しており、謎の多いタイリクオオカミや、最初の証言者であるアリツカゲラもいます。かばんちゃんとサーバルが、これから始まる「謎解き」の中でどんな役割をはたすのか注目です。

けものフレンズ10話感想その7:クローズドサークルと化したロッジ
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