SEOだけじゃない?オウンドメディアの集客経路

基本的にオウンドメディアは、検索エンジンからの流入を想定して作られます。しかし、検索エンジンからの流入だけでは即効性が薄いため、なかなか成果に繋がりにくいことも・・・。そんなときは、ほかの集客経路をつくることも考えてみてはいかがでしょうか?

オウンドメディアは、「ユーザーに価値のあるコンテンツを提供することで、集客を行う」のが基本的な考え方です。メディア内の各記事に検索キーワードを設定し、SEOを行います。そうすることで、見込み客が今困っていることや、関心が強い内容について検索エンジンで調べたとき、メディアに集客することが可能です。

しかし、こうしたやり方には欠点もあります。検索エンジンは新規に立ち上げたメディアをなかなか評価してはくれません。なので集客が軌道に乗るまでに時間がかかってしまうのです。ほとんどのオウンドメディアにとって、SEOを行い、検索エンジンでの流入を増やすのがメインの集客ルートになるのは間違いありません。しかし、それ以外の集客経路も検討することで、より多くの人々を効率的に集められるようになります。

オウンドメディアの集客経路その1:PPC広告

「SEO以外の集客経路」として、よく用いられているのがPPC広告です。PPC広告とは、クリック数に応じて課金されるWeb広告のこと。主にニュースサイトやブログ、ポータルサイトなどのサイドバーなどでよく見かけられます。

PPC広告のメリットは、お金さえ払えば誰でも宣伝ができる点です。露出が多いメディアなどを選んで出向すれば多くの人にオウンドメディアの存在をPRできるでしょう。また、クリック数に応じて費用がかかるので、実際にクリックが生じなければその分のお金を支払う必要はありません。十分な閲覧者を集客できるまで広告を表示し続けることができるのです。

オウンドメディアの集客経路その2:SNS

近年注目を集めつつあるのが、SNSを通じた集客です。企業専用のSNSアカウントを立ち上げ、そこからオウンドメディアの記事に関する情報発信を行えば、コストをかけずに多くの人にオウンドメディアの存在をPRできます。

SNSのフォロワーをいかにして増やすかという課題はありますが、大勢のフォロワーを作ってさえしまえばひとつの大きな集客経路として機能するでしょう。

オウンドメディアの集客経路その3:画像・動画共有サイト

ある意味、SNSの一種とも言えますが、画像や動画を共有できるサイトも集客経路として使うことができます。オウンドメディアに掲載するイベントの情報や、PRしたいことをまとめた動画などを共有サイトで公開し、そこにオウンドメディアへのリンクを張っておけばいいのです。

SNSと同様、最初はアカウントのフォロワーを増やさなければなりませんから、とにかく目立てる動画や画像を公開するといいでしょう。直接自社のビジネスに関わりが薄いものでも構いません。音やビジュアルを使ったPRができるので、SNSよりも表現手段は色々あるはずです。

「すでに面識のある人」にオウンドメディアを紹介するのも有効

最後にご紹介する方法は、この中で最も知られていない方法です。しかし、私はこの方法が今までご紹介してきた中で最も有効な方法ではないかと考えています。

その方法とは、自分の知り合いにオウンドメディアを直接紹介する、というやり方です。たとえば、今までの仕事で知り合ったことがある人、イベントや展示会で名刺交換をした人などが該当します。

なぜ、知り合いに直接伝えるのがいいかというと、「ちゃんと見てもらえる可能性が高いから」です。皆さんも経験があると思いますが、検索エンジンなどで知りたいことを調べたとき、出てきたメディアをどれくらいちゃんと閲覧したか思い出してみて下さい。おそらく、ほとんどの記事は軽く読み飛ばしているのではないかと思います。

普段からネットを使っていると、ほとんどの記事は流し読みでもある程度いいたいことは理解できるようになります。逆に、普段からネットをあまり使わない人は、長文が書いてあると読み切りきれません。そう考えると、「見つけた記事をちゃんと読む」という機会は案外少ないと気がつくでしょう。

ですが、たとえば知り合いから「こんなことがあったから、ちょっと話を聞いてよ」と言われたとしたらどうでしょうか?おそらく、時間さえあれば多少の興味を持って、ちゃんと話を聞いてあげるのではないでしょうか?それと同じように、知り合いに「こんな記事を書いたよ」と伝えると記事に興味を持ってちゃんと読んでもらえる可能性が高くなるのです。

実際、私も自分が執筆したオウンドメディアの記事を、Facebookで宣伝したことがあります。立ち上げたばかりのサイトだったので、検索エンジンからの流入はなく最初はほとんどが「知り合い」の訪問でしたが、その時期のメディアの直帰率はおよそ20~30%程度でした。これは通常のWebメディアの直帰率と比較すると相当低い数値で、「知り合いが書いた記事なので、興味を持って読んだ」ことがわかります。

「新しい見込み客を獲得したいのに、知り合いに宣伝してもしょうがないじゃないか」と思う人もいるでしょう。しかし、直接メディアを紹介するのは知り合いでも、そこから「知り合いの知り合い」に口コミで自然に評判が広がっていく可能性もあります。むしろ、そうした口コミを通じた自然な情報拡散こそが、理想的なWebマーケティングの広がり方ですから、SEOよりも集客経路として優秀であるといえるでしょう。

いずれにせよ、オウンドメディアの集客経路をSEOだけに頼っていては質の高い見込み客を集めるのに時間がかかってしまうでしょう。いろいろな集客経路を作り、安定したマーケティングの実現を目指しましょう。