けものフレンズ2話感想その18:橋を架けるアイデアを思いつくかばんちゃん

諸注意

前回記事:【2話 その17】アニメ感想「けものフレンズの謎」:ジャパリバスの運転席を向こう岸まで運ぶ方法(失敗)

【Bパート かばんちゃんの思いつき(人類の叡智)】

ジャパリバスの運転席を川の向こう岸まで運ぶため、かばんちゃん・サーバル・コツメカワウソ・ジャガーの4人は様々な方法を試しますが、すべて失敗に終わってしまいます。その時、かばんちゃんがある「思いつき」を披露します。

前回の考察から、ジャパリバスの運転席を川の向こう岸まで運ぶには、

運転席の重さを支えられる運搬者と、適切な足場があれば良い

ということがわかりました。この点に対してかばんちゃんがどのような方法を考えたのか?が今回のポイントです。

「思いつき」に至るセリフに散りばめられたの伏線

3つの方法を試した一行は、息も絶え絶えに休憩することになります。休憩中は以下のような会話が繰り広げられますが、この会話の後かばんちゃんはあるアイデアを思いつきます。

サーバル:うーん。けど、川が大きすぎるんだよ。

ジャガー:今、水も多いんだよね。

コツメカワウソ:あれれ?ねぇ、あの道ってどこに続いてるの?

ジャガー:うんと、さばくちほーに出られるよ。こっちはさばんなちほー。

サーバル:へぇ、結構通る子多そうだね。

ジャガー:そう、ここ渡りたい子が多くて大変だよ。

コツメカワウソ:なら、ジャガーがいないときってみんなどうしてたんだろう?

ジャガー:さあ?泳げる子におぶってもらったり・・・とか?

かばんちゃん:あっ・・・!

まずは、個々のセリフから得られる情報を考察してみましょう。「川が大きく、今は水も多い」というセリフから「この場所は普段から通行の難しい場所である」ということがわかります。しかし、今いる岸はさばんなちほーへ、向こう岸はさばくちほーへつながる「交通の要衝」であるという点、そして、「普段から渡りたい子が多い」という点から考えると、コツメカワウソが抱いた「ジャガーがいないとき、渡りたい子はどうしていたのか?」という疑問は至極当然のことのように思えます。

情景描写に秘められた伏線

次に、ビジュアル的な情景描写を見ていきましょう。この一連のシーンはまず4人からだいぶひいたアングルで川を映すところから始まります。川の向こう岸とその奥にあるさばくちほーまで写すことで、見る人に「今は川に遮られているが、昔はここに道が続いていたのではないか?」という可能性を示唆します。

その後は、何かをじっと凝視するかばんちゃんの顔がアップで映ります。そんなに真剣に何を見ていたのか?と視聴者が気になった後で、今一行がいる岸から、向こう岸に向かってところどころに立っている「木の支柱」らしきものが映し出されます。かばんちゃんはこの木の支柱に注目していたのです。

このシーンには、このようにセリフと映像に2つの伏線が散りばめられています(といってもすぐ回収される伏線ですが)。ひとつは、「ジャガーがいないとき、川を渡りたい子はどうしていたのか」というセリフ。もうひとつは、何度も繰り返し映し出される、対岸まで均等に並んだ「木の支柱」です。これらのヒントがかばんちゃんの頭のなかで結びついたとき、この事態を解決する「思いつき」が生まれることになります。

「思いつき」に対する三者三様の反応

かばんちゃんが「思いつきがある」といったとき、サーバルは「えっ、なになに?」と気になる様子で画面の端からフェードインしてきます。サーバルは、第1話の紙飛行機を通じて、この中で唯一かばんちゃんの能力を知っています。「またあの素晴らしい能力が見られるかもしれない」という状況に期待しているのかもしれません。

「ちょっと大変かもしれない」と気を使うかばんちゃんに、ジャガーは気さくな様子で「いいよ」と手伝う意志を見せます。ずっとボランティアで人助けをしてきたジャガーですからそうした大変さは苦にならないのでしょう。コツメカワウソは「楽しそう!」というリアクションを返します。先ほどまでの「失敗した方法」の最中も4人の中で唯一、常に楽しそうにしていたのがこのコツメカワウソでした。私は「コツメカワウソは道具を使って遊ぶのが好きなフレンズだから、遊びの延長としてかばんちゃんたちを手伝ってくれている」と主張するのは、こうした描写が根拠です。

川に橋を架ける作業手順

かばんちゃんの指示により、4人は作業に取り掛かります。順番に次のような作業を行う様子が描かれました。

①ジャガーが川の周辺から、「橋の破片」を集めてくる

②ジャガーとサーバルが、ジャングルに生えているツルを集める

③コツメカワウソが複数のツルを束ね、太いロープのようなものを作る

④ロープを橋の破片の両端に結びつける

⑤ ④の構造物を数セット作る

以上が準備段階で、⑤まで完了した時点で川の中に「足場」を作る作業がスタートします。

⑥ジャガーが④の構造物のロープを引っ張り、川の中にある「木の支柱」にいるコツメカワウソにロープを手渡す

⑦コツメカワウソはロープを市中の後ろに回し、ジャガーが川岸のかばんちゃんの元へ持っていく

⑧サーバル・かばんちゃんがロープを引っ張り、構造物が適当な位置まで動いた時点でロープを固定する

ここまでの作業で、最も手前の「木の支柱」までの間に、ロープで固定された「橋の破片」を2つ浮かべることができました。これら橋の破片はロープで市中に固定されているため、川の水が流れても場所が動くことはありません。つまり、川岸から最も手前の支柱までの間に「足場」が設置されたことになります。

あとは、同様の方法を繰り返して2つめ、3つめの支柱にも同様に足場の設置を繰り返し、向こう岸までの間に「浮橋」をかけることができました。

かばんちゃんが川に橋を架けられた理由

おそらく、かばんちゃんがこうした方法を思いつくことができたのは、次のようなここまでの一連の経験がヒントになっていると考えられます。

1.直前の失敗から学んだ「適切な運搬者(サーバル)と、向こう岸までの足場があれば良い」という前提知識

2.直前の3人の会話から「かつてこの川の上にも足場=橋」があったのではないか?」という推理

3.ジャガーのいかだに乗った経験から、「木は水に浮き足場になる」という知識

3.じゃんぐるちほー前半の観光ルートで通った木の通路から、「川の周囲にある木片は、かつての橋の一部ではないか?」という推理

4.同様に、川の中に立っている支柱も「かつての橋の一部ではないか?」という推理

5.ラッキービーストとサーバルがツルに絡まった経験から、「ツルはものを固定するのに使える」という知識

このほかにも、「ツルを複数本束ねるとより丈夫になる」といった知識や、「支柱にツルをひっかけ足場を引っ張った方法=物理でいう『定滑車』の原理」などもありますが、これらは必須の知識というわけでもないので「作業中に思いついた」と考えるのが自然でしょう。

さて、「足場」の完成によっていよいよ次は運転席の運搬にチャレンジすることになります。サーバルの意外な力が示されるシーンの解説はまた次回とさせてもらいます。

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