前回記事:【2話 その5】アニメ感想「けものフレンズの謎」:「ジャパリまん」の描写が少ない理由
【Aパート マレーバク、フォッサとの出会い】
マレーバクと出会った一行の元に、また新しいフレンズ「フォッサ」が登場します。
細かいことですが、マレーバクの様子を見たかばんちゃんが特に気にする様子がないことから、かばんちゃんもすでに劇中で描かれていない何処かで「ジャパリまんを食べている」と考えていいでしょう。
「トラブルメーカー」として有名なサーバル
マレーバクを見送った後、フォッサが登場します。
フォッサ:あれ?見かけない顔・・・。あなたもしかして、サーバルキャットのサーバル?
サーバル:私のこと知ってるの?
フォッサ:うふふ、だって有名だもん!あれでしょう?さばんなちほーのトラブルメーカー!
サーバル:みゃあ!そんなことないよ!
フォッサ:私はフォッサ。このあたりに暮らしているけど、さばんなちほーもたまに行くよ。
フォッサは「さばんなちほーにたまに行く」と言っていることから、そこでサーバルの評判を耳にしたことがあるのだと推測できます。このことから、サーバルは「トラブルメーカー」としてさばんなちほー全体で有名になっているということがわかります。
以前の考察で、「サーバルは、周囲からおっちょこちょいと思われていることを気にしている」と指摘しましたが、このシーンもその考察を補強する情報です。自分が属するちほーでずっと「おっちょこちょい」と言われ続けてきたのなら、気にしている可能性も高いといえるでしょう。
最も、このシーンではサーバルも、フォッサからトラブルメーカーと呼ばれたときこそ激しくリアクションしていますが、その後すぐに話題が変わってしまったため、やはり決定的な証拠とはいえません。このように、サーバルは一見感情豊かに見えますが、自己の内面をほとんどセリフとして表現しないので、実は内面を推し量るのが作品中で最も難しいキャラクターだといえます。
かばんちゃんは「外見的特徴」に関心を示す
かばんちゃん:うわぁ・・・。
フォッサ:うふふ、大きい尻尾だろ?この子は?
サーバル:かばんちゃんだよ。なんの動物かわかんないから図書館にいくんだ。
フォッサ:へぇ、遠くまで大変だね。気をつけていきなよ。
一方、かばんちゃんはフォッサの尻尾に興味を示しています。これはサーバルと初めてあったときは「耳」に、先ほどオセロットを見たときは「サーバルと似ている」という点にそれぞれ注目したように「外見的特長(他者との差異)に真っ先に気づく」というかばんちゃんの特長です。
「フォッサへの評価」から見る2人の興味・関心の違い
フォッサと別れた後、2人はフォッサに対する感想を語り合います。
サーバル:強そうな子だったね。
かばんちゃん:大きい方でしたね。あの尻尾が・・・
このシーンからは先程と同様、2人がそれぞれどういった点に興味・関心を示すかを読み取ることができます。サーバルはフォッサの「強さ」が印象に残ったようです。このことから、サーバルは普段「強さ」に関心が強いことがわかります。当然、他人が強いかどうかはもちろん、自分の強さ、あるいは「自分が他者から強いと思われているかどうか?」にも関心が深いと考えられるでしょう。
そのように考えると、実はこの会話も「サーバルがおっちょこちょいと思われていることを気にしている」という私の説を裏付ける根拠になると思います。私が1話の時点で「サーバルは一見明るく、他人からの評価を気にしている素振りは見せないが、内心は結構気にしている」という考察を披露しました。しかし、あの時点ではまだ証拠となるシーンが少なく、確度の高い考察とはいえませんでした。
2話になると、この会話シーンのように私の考察を裏付ける証拠が徐々に出始めてきます。もちろん、これだけではなく今後も様々な証拠が出てくるので、その都度紹介していきたいと思います。
「強さ」に関心を示すサーバルに対して、かばんちゃんは「大きさ(特に尻尾)」という外見的な特長に関心を示しています。この高い観察力・注意力はかばんちゃんにとって大きな武器です。2話の後半ではこの能力を遺憾なく発揮して解決していく姿を見ることができるでしょう。