オウンドメディアの記事制作を外注する場合、ライターを雇って報酬を支払う必要があります。しかし、ライターの希望単価は人によってまちまち。いったいいくらくらいが相場なのか気になる方も多いでしょう。ライターの1記事あたり、1文字あたりの相場単価はいくらくらいなのでしょうか?
大前提として、ここから先はWebライター歴5年の私の経験を元に語ります。先に結論から言ってしまうと、ライターの報酬に相場というものはありません。人によって経験も違えば仕事の方法も、スタンスも違うからです。しかしそれではわかりにくいと思うので、「クラウドソーシングサイトを経由して、個人のライターを雇う場合」のおおよその相場をご紹介したいと思います。
パターンA:主婦や学生などがバイト感覚でやっているケース
このパターンの相場単価は、1文字あたり0.1~1円前後です。もっとも安く雇えますが、仕上がる記事のクオリティは期待しない方がいいでしょう。一般的に、こうした価格帯のライターを雇う方は、アフィリエイト集客用のサテライトブログなどの記事制作に利用しているケースが多いと思います。
パターンB:本業のある人が副業としてライターをやっているケース
このパターンの相場単価は、1文字あたり1.5~4円前後です。通常、こうしたライターを雇う人は「本業の経験を元に記事を書いてほしい」と考えています。たとえば、住宅メーカーで営業マンとして働いている人に、家づくりについての記事を書いてもらう、といったケースがよくあります。記事が用いられる媒体としては、中小企業や個人事務所のホームページなどが挙げられます。
パターンC:紙媒体での執筆経験があり、編集者の経験もある専業ライター
このパターンの相場単価は、5~15円以上です。Webライターにおいては、パターンA,Bの割合が非常に多いため、Cに該当するライターの割合はそう多くはありません。こうした専業ライターは多くの場合、特定のメジャーなウェブメディアなどに所属して署名記事を書いたり、インタビューライティングや取材記事などを書いたりするのが主な仕事です。
記事制作を望むクライアントは、自分の目的と予算に合わせてパターンA、B、Cのライターをうまく使いわけながら記事を作っていくと良いでしょう。たとえば、中小企業のオウンドメディア制作であれば、パターンBのライターを使うやり方が主流です。ある程度専門的な内容を書く必要がありますし、他の企業に対して差別化できる文章が必要だからです。
ちなみに私自身は現在、パターンBとCの仕事を組み合わせてライター業を行っています。私は紙媒体での執筆経験がほとんどないまま編集者になった、Webライターとしては移植のパターンなので、本当のことを言うと3パターンのいずれにも該当しません。しかし、それではライターを募集している企業のアンテナに引っかからないので、あるときは実務経験をアピールしたり、別の機会には編集者としての経験があることをPRしたりして仕事をもらっています。
費用を抑えつつ、質の高い記事を入手するには、自分の目的に合わせて3パターンのライターをうまく使い分けていきましょう。