けものフレンズ4話感想その3:「おっ?」と驚くスナネコの初登場シーン

諸注意

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けものフレンズ4話感想その2:ジャパリバス、砂嵐からの脱出
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【Aパート スナネコとの出会いと砂嵐からの脱出】

さばくちほーを訪れたかばんちゃんとサーバルでしたが、ジャパリバスが砂嵐を目の前に立ち往生してしまいます。なんとかジャパリバスを動かそうと後ろから車体を押す2人ですが、全くバスは動きません。そうする間にも砂嵐は近づき、窮地に立たされてしまいます。

そんなとき、突如頭上から新しいフレンズ「スナネコ」が現れました。スナネコの協力もあり、ジャパリバスはなんとか砂嵐を避けて出発することに成功します。

ジャパリバスが動かない理由は砂漠特有の路面が原因

ジャパリバスが動かなくなってしまった原因は、おそらくさばくちほーの地面のせいだと考えられます。このときジャパリバスがあった場所の路面は砂であり、タイヤが滑りやすい状況にありました。

また、直前のシーンでは地面がデコボコしていて走りにくいことをかばんちゃんが心配しています。「地面が砂になったことにより摩擦力が低下したこと」、そして「地面がデコボコしていてタイヤが浮いてしまったこと」がバスが動かなくなってしまった原因だと思います。

実は全く効果がなかった「バスを押す」という方法

この状況に対して、かばんちゃんとサーバルは「バスを後ろから押す」という方法で解決しようとしました。実際、エンストやガス欠など走行中に車が動かせなくなってしまったときにこのような方法で脱出しようと考える人もいるでしょう。

しかし、この方法で車を動かそうとするのは決して効果的とはいえません。なぜなら、ギアをニュートラルに入れない限り、いくら押しても外からの力ではタイヤが回転しないため、車を動かすことができないからです。ですから、一般的に故障などで車を押して移動させるときは、必ずギアをニュートラルに入れてから押す必要があります。

かばんちゃんもサーバルも、乗り物に乗るのは今回が初めての経験でした。ジャパリバスが動く詳しい仕組みも知らなかったに違いありません。従って、間違った対処法を選んでしまっていたとしても責めることはできないでしょう。

しかし、「バスを押す」という方法に効果がない以上、早く他の方法で対処しなければ砂嵐を避けることはできません。

2人が懸命にバスを押す間、ジャパリバスの車輪が回転しているのが映像から確認できます。このことからもジャパリバスはラッキービーストによる操縦が続いており、ギアが噛んだままである(ニュートラルになっていない)ということがわかります。

一般的な対処法もできない状況だった

バスを押している間にも、砂嵐は着々と一行に向かって近づいてきます。砂嵐の接近に気が付き焦るサーバルですが、かばんちゃんもほかに有効な策を思いつきません。まさに万事休すかと思われたそのとき、一匹のフレンズがサーバルの頭の上に落ちてきました

この劇的な登場の仕方をしたのが新しいフレンズである「スナネコ」です。スナネコの詳しい解説は後の考察に譲るとして、まずはかばんちゃんたちがどのような方法でこの窮地を脱したのかを見ていきましょう。

さきほどご説明したとおり、車にトラブルが起きて走行できなくなったとき「車を押す」という方法はギアをニュートラルに入れない限り有効とはいえません。では、一般的にはどんな方法が有効かというと次のリンク先が参考になります。

http://car-moby.jp/101555

ガス欠やバッテリー上がりなどが原因でなく、今回のように「タイヤがしっかり地面についていない」という場合には次のような方法が有効です。

  • (4WDなどの場合)ハンドルを切ってタイヤの側面を路面に密着させて摩擦力を増やす
  • ジャッキで車体を浮かせ、浮いているタイヤの下に角材などを挟む
  • タイヤに「スパイクのようなもの」を取り付ける(下記動画参照)

特に動画の方法は割と斬新で衝撃的な方法だと思います。

しかし、こうした一般的な方法がかばんちゃんたちにも可能だったかと言われると疑問が残ります。2人はジャッキや角材などの道具を持っていませんし、目の前には砂嵐が迫っており、時間的な猶予がない状態でした。しかも、2人は車のトラブルに対応するための基本的な前提知識をまったくもっていません。

普通であれば、まず脱出は難しい状況なのですが、スナネコの登場によりこの状況に大きな変化が訪れます。

スナネコはどのようにジャパリバスを発進させたか?

スナネコはサーバルのほぼ真上から、真っ逆さまに脳天を直撃する格好で落下してきました。なぜそんな状況になってしまったのかは後に明らかになりますが、ぶつかったスナネコもサーバルもほとんど平気そうな表情を見せており、怪我一つしていないのは驚きです。

スナネコが現れた直後、ジャパリバスは動き出し、一行は砂嵐から逃げることができました。しかし、具体的にどのような方法によってジャパリバスが動けるようになったのかは語られていません。あとでサーバルがスナネコに「助かったよ」とお礼を言っていることから、スナネコのおかげで脱出できたのは確かなようです。

映像を見ると、次のような描写が順番に確認できます。

  • 地面にかがみ込むスナネコ
  • それを見守るサーバル、かばんちゃん
  • 砂煙を上げながら走り出すジャパリバス
  • ジャパリバスに捕まるかばんちゃんとスナネコ、一瞬遅れて2人に追いつくサーバル

これらの描写から、一行がどのようにしてジャパリバスを動かすことに成功したか考えてみましょう。

スナネコはさばくちほーに住むフレンズらしく、砂を掘るのが得意です。この後にも何度も大量の砂を短時間で掘る描写が出てきます。バスの後ろでかがみ込んでいたのはおそらく車体後部にある砂を掘っていたのでないでしょうか?

砂を掘ってジャパリバスの浮いていたタイヤが地面に付けば、再び走り出すことができます。バスが激しい砂埃を上げながら勢い良く走り出していたのはそのためでしょう。その間、サーバルとかばんちゃんにはできることはありませんから、ただ見守るしかなかったのも納得できます。サーバルが一人だけバスに乗り遅れそうになったのは、おそらく興味深く見ていてバスに乗り移るタイミングを失ってしまったからだと考えられます。

かばんちゃんとサーバルは、スナネコという新しいフレンズとの出会いによって、見事砂嵐の脅威から脱出することができました。「乗り物トラブルに対する知識がない」というハンデを抱えながら、「砂漠に適したフレンズの能力を使う」という方法でピンチを切り抜けているのは、極めて「けものフレンズらしい」といえるのではないでしょうか。