けものフレンズ4話感想その20:地下迷宮とかばんちゃんの正体

諸注意

けものフレンズ4話感想その19:隠し出口を発見するかばんちゃんの推理力
【Bパート 非常口を発見し脱出に成功する】 出口を探して地下迷宮を歩き回っていたかばんちゃんたちは、つ...

【Bパート 遺跡の正体とかばんちゃんの謎】

かばんちゃんが非常口の隠し扉を見つけたことから、3人は地下迷宮から脱出することができました。外に出た3人の目に飛び込んできた光景とは・・・

かばんちゃん:あっ!

(溶岩で塞がれた出口の外側、水が枯れた池らしきもの、猫科の動物が描かれた石版などが周囲に見える)

ツチノコ:あっ!わーっ!すごいぞー!ハハハハハハハハッ!!やっぱりここは人を楽しませるためにわざわざ造られたんだーっ!正式・・・にっ・・・ハッ!

かばんちゃん&サーバル:うん、うん!

ツチノコ:ん、ううん!たぶん、正式に使われる前に例の異変が起きて、だから地図には載っていなかったんだろう。

(ラッキービーストが背後から近づいてくる)

サーバル:ん?ボス!

ラッキービースト(ボス):どうだった?アトラクションが始まっちゃったから出口から迎えに来たよ。

ツチノコ:あはっ!ラッキービーストが声を!?

サーバル:そう、私には喋ってくれないんだよー。

ツチノコ:それが・・・普通だ・・・。・・・お前・・・もしかして・・・!!(かばんちゃんを見る)

ツチノコが語る「遺跡」の正体

出口の外に広がっていた光景を見て、ツチノコは大いに興奮します。おそらく、今まで遺跡に来たときは今回の出口から出られなかったため、初めて見る場所だったのでしょう。周囲に存在していたのは明らかに人工物と思しき構造物でした。特に猫科の動物が描かれた石版などhは、どう見ても自然のものではありません。

ツチノコは石版に駆け寄り、遺跡について話し始めました。内容を要約すると、

  • この遺跡は「人を楽しませるために」造られた
  • 正式に使われる前に「例の異変」が起きた
  • そのため、地図には載っていなかった

となります。最初の「人を楽しませるために造られた」という点については問題ないでしょう。遺跡に入ったときに「ようこそ地下迷宮へ」というナレーションが流れていますし、入口付近の人員整理用ロープ、非常口の存在などと合わせて考えても明らかな事実です。

ツチノコが語る「例の異変」とは何か?

次の「例の異変」とは何でしょうか?これは今までのストーリーの中では登場しなかった、全く新しい情報です。これまでに登場したフレンズの中で「過去にパークで何らかの異変が起きた」ということを示唆したものはいません。

従ってこの時点においてはどんな異変が起きたのかは想像するしかありません。可能性として考えられるのは、遺跡の出口を塞いでいた大量の溶岩です。あれらの溶岩はなぜそこにあったのか、理由がまだ明らかにされていません。もしかしたら、「例の異変」が原因で溶岩が生じ、出口が塞がれたという可能性もあるでしょう。

もうひとつ気になるのは、「パークの中に人間がいない」という点です。この遺跡に限らず、1話で登場した案内板や2話で出てきたアンイン橋やジャパリバス、3話で登場したロープウェイやジャパリカフェなど、ジャパリパークの中は人間向けの施設で溢れています。

しかし、そのほとんどは老朽化していたり、破損するなどしていてまったく使われている様子がありません。第一、それらの設備を使うはずの人間の姿がまったく見えないのも不可思議なことです。

パークに人がいないのは「例の異変」が原因か?

3つ目の「遺跡は地図に載っていない」という点はどうでしょうか?ツチノコが指す地図が何なのか正確にはわかりませんが、おそらくはツチノコがよく出入りしているであろう図書館に存在するジャパリパークの地図のことを指していると思われます。

「施設が正式にオープンする前に異変が起きたため、地図に載っていなかった」という説明を文字通りに解釈すると、遺跡はジャパリパークが開いたあとで追加された施設ということになるでしょう。さらに、異変のために地図の載らなかったということは「異変が起きて施設のオープンが中止された」と解釈できます。

しかし、「地図に載っていない」という点についてはもう一通りの解釈もできます。それは「異変が起きたあと、(地下迷宮がオープンしたかどうかは別として)地図の更新作業が行われなかった」という可能性です。この場合は「地図の更新作業を行うべき担当者がすでにパーク内にいなかった=例の異変が原因で、パーク内から人間がいなくなった」と考えることができます。

ラッキービーストはなぜ遺跡のことを知っていたのか?

ここで、遺跡の入口で別れたラッキービーストが3人の背後から近づいてきました。「アトラクションが始まったから出口から迎えに来た」と語っていますが、このセリフも重要な意味を持ちます。ラッキービーストは「地図に載っていない『地下迷宮』というアトラクションの存在を知っている」ということになるからです。

先ほど考察したように、遺跡=地下迷宮が「オープン前に異変が起き、オープン中止にされた」とすると、ラッキービーストが2人が遺跡に入るのを止めないはずがありません。実際、この直後のシーンのあるセリフから「地下迷宮はオープンしていた(オープン前に中止になったわけではない)」ということが確かめられるため、ラッキービーストの行動に疑問はありません。

しかし、そうなると逆に「遺跡はオープン可能な状態になっていたが、『例の異変』が起き、人間がパーク内からいなくなったため正式にオープンされることはなかった」というもう一つの仮説が現実味を帯びてきます。「ラッキービーストに遺跡の情報をインプットする時間はあったが、地図を更新している時間はなかった」と解釈できるからです。

かばんちゃんの正体に気がつくツチノコ

ツチノコは「喋るラッキービースト」を見て驚きます。ただし、この驚きはAパートにおけるスナネコの驚きとは明らかに質が違います。なぜなら、ツチノコは「普通、ラッキービーストはフレンズと会話しない」ということを知っているフシがあるからです。

つまり、ここでツチノコが驚いたのはラッキービーストが喋ったこと自体というよりも、「ラッキービーストを喋らせたものの存在」に驚いている、といった方が適切だといえるでしょう。ラッキービーストが喋るのは、かばんちゃんに対してだけです。この時点でツチノコはかばんちゃんの正体に気がついたような素振りを見せました。

しかし、かばんちゃんの正体についてツチノコが話してくれることはありませんでした。ラッキービーストの目が光り、重要なことを語り始めたからです。