けものフレンズ8話感想その12:マーゲイの声真似とPPPメンバーの評価

諸注意

けものフレンズ8話感想その11:PPP(ペパプ)メンバーのそれぞれの役割分担
【Bパート PPP(ペパプ)の練習見学】 博士からもらったプラチナチケットのお陰で、PPPの練習を見学...

【Bパート マーゲイによるPPP(ペパプ)メンバーの声真似】

PPP(ペパプ)の練習を見ていたかばんちゃんたち。練習が一区切りついたタイミングで、プリンセスから感想を求められました。

ロイヤルペンギン(プリンセス):どうだった?

サーバル:すっごくよかったよ!

かばんちゃん:はい!

マーゲイ:最高・・・最高です!イワビーさんの天性の勢い感!ザ・イワトビポジション!まさに「ロックだぜ!」。

ジェーンさんの正統派アイドル感、溢れ出るチームの良識!「がんばります!」感がたまりません!

コウテイさんの「私がリーダーでいいのだろうか・・・」感。初代とはまた違った趣が追っかけ心をくすぐります!

「フルルー」さんの天然さは、これこそアイドルに必須!癒やされますー!

何と言っても、それらの支柱にプリンセスさん!アイドルの概念をパークに復活させるべく、「ゼロからの努力!熱意!練習量!骨太!」は、まさに骨密度の高いペンギンの・・・ハッ!

プリンセス:あなた何者?それに声まで・・・。

マーゲイ:アイドル大好きですから。

(PPPメンバー、マーゲイの知識と声真似に感心する)

ラッキービースト(ボス):マーゲイは、動物を引き寄せるために声真似をするんだって。

かばんちゃん:すごいですね。どっちが話してるかわからなかったです。

マーゲイによるPPPメンバーの評価

プリンセスから練習の感想を求められたときのかばんちゃんとサーバルの回答はとてもシンプルなものでした。おそらく、プリンセスとしてもこのくらいの普通の反応を予想していたのでしょう。ところが、2人と偶然知り合ったことでこの場に居合わせたマーゲイの感想は2人とはまったく異なるものでした。

アイドルが大好きなマーゲイは、ときには過去のPPPメンバーと比較しながら順番に一人ひとりの印象を述べていきました。彼女の説明に従いながら一人ひとりの特徴を確認していきましょう。

まず、イワビーについては「天性の勢い感、ザ・イワトビポジション」を特徴としてあげ、「ロックだぜ!」とイワビーのモノマネをしています。基本的にこれら3点は同じことをいっており、言い換えるならば「ロックミュージシャンのように、チームの中で独自のポジション・存在感を発揮している」という意味でしょう。

続いて、ジェーンに対する印象です。マーゲイは「正統派アイドル感、チームの良識」の2点と「がんばります!」というモノマネを披露しました。たしかに、これまでのシーンを見る中でもジェーンはいかにも正統派アイドルといった印象を与えるメンバーだということがわかります。

リーダーであるコウテイに対する評価はどうでしょうか?この点については「自分がリーダーでいいのか迷っている」という、コウテイ自身の悩みの本質をズバリ言い当てています。しかし、その点をネガティブに捉えるのではなく、「初代とは違った趣がある」と逆に肯定的に評価しているところがいかにもアイドルのあらゆる面を受け入れるオタクらしい見方だといえるでしょう。

チームのムードメーカー、フルルに対しても「チームに天然は必須」と全面的に評価しています。フルルがチームにもたらしている影響は彼女の性格・人格から出ているものであり、ほかのメンツでは替えが効きません。そうした点を鋭く見抜いているのは流石だといえます。

プリンセスの内面を見抜くマーゲイの情熱

注目するべきは、最後のプリンセスに対する評価でしょう。練習の様子を見ていたのですから、他のメンバーのプリンセスへの評価と同じく「歌や踊りが上手」といったものになってもよかったはずです。しかし、マーゲイが注目しているのはむしろプリンセスの「努力する姿勢」のほうでした。このように、マーゲイは単にアイドルに対する知識が豊富なだけの頭でっかちなオタクではなく、心の底からアイドルを敬い応援するオタクであるということがわかります。

とはいえ、マーゲイが筋金入りのアイドルオタクであることをPPPメンバーはまだ知りません。突如自分の想いを熱く語り始めたマーゲイの様子に皆驚きますが、彼女たちが驚いた理由はそれだけではありません。

マーゲイが声真似をする本当の理由

PPPメンバーがマーゲイに驚いたのは、彼女がPPPのことに博識だったからというだけではなく、彼女が披露したモノマネが実に見事なものだったからです。

ここで、ラッキービーストが「マーゲイは動物を引き寄せるために声真似をする」とかばんちゃんに解説しています。以前、マーゲイが登場したときにはあえて解説しませんでしたが、今回再びWikipediaの記述を確認してみましょう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B2%E3%82%A4

獲物となる動物の一種を引き寄せるために、その鳴き声をまねすることが報告されている。南米に生息するオマキザル科の一種であるフタイロタマリンの成獣グループが近くにいた時、マーゲイがその子供の声真似をするところが見つかったのである。その時のマーゲイはフタイロタマリンの捕獲に成功しなかったが、この報告は新熱帯区の捕食動物が狩りにある種の攻撃擬態を用いることを初めて示した[6][7]。

このように、マーゲイの声真似は本来は「獲物をとらえるために行うもの」であることがわかります。ラッキービーストは「動物を引き寄せるために」と表現していますが、これは本来捕食のために行っている行為であることをボカしているのでしょう。

8話のカギを握る「木登り」と「声真似」

どちらにしても、これで今回、かばんちゃんたちが木の上で出会うことになったフレンズになぜマーゲイがキャスティングされたのかが明らかになりました。前に述べたように木の上で出会うという出会い方の都合上、「樹上生活を営む動物である」という点が最低限の必要条件でした。それに加え、さらに決定的な要因としてマーゲイには「声真似ができる」という独自の特徴があります。

これら2つの理由を兼ね備えていることこそ、今回マーゲイがキャスティングされた決定的な理由でしょう。なぜなら、これら2つの特徴が8話のこの後の展開で重要な役割をはたすことになるからです。どのような役割をはたすのかは、今後それらのシーンが画かれるときに解説していきたいと思います。