【Bパート カット役のサーバルと火おこし役のかばんちゃん】
料理の過程で「煮る」という行為が必要なことに気がついたかばんちゃん。博士と助手に尋ねましたが、自分で調べるように言われ、「火の調達方法」を思案することになります。
かばんちゃん:ちょっと調べながら考えてみる。その間にサーバルちゃん、これを切っておいてもらえる?
サーバル:うん?
サーバル:えーっと、えーっと・・・。(本の料理と人参を見比べる)みゃみゃみゃみゃみゃみゃ・・・!(爪で人参を細かく切る)
ワシミミズク(助手):やるですね。ようやく役に立ったのです。
アフリカオオコノハズク(博士):カット役なのです。
サーバル:よーし!切るぞ!
かばんちゃん:うーん・・・。どれもちょっと大変そうだなぁ・・・。道具とか力とか・・・この木を使うやつがいいかなぁ・・・。
(図書館の中にあるルーペが光る)
サーバル:みゃみゃみゃみゃみゃ・・・。(野菜を切り続ける)
かばんちゃん:サーバルちゃん!おまたせー!
サーバル:えっ?
かばんちゃん:うわっ!たくさん切ったね!ありがとう!
サーバル:ふっふーん!
かばんちゃん:そうしたら、これをお鍋に入れて・・・、水を用意して・・・、次はこれを火で煮るんだって。
「煮る」ためには火と材料のカットが不可欠
カレーをつくるためには、材料を「煮る」という重要な行程が欠かせません。しかし、けものフレンズの劇中では今まで「火」が登場したことはなく、かばんちゃんも当然火の起こし方は知りませんでした。
博士と助手は火の起こし方を教えてはくれなかったため、かばんちゃんは図書館の本を読み自力で調べることにします。
意外と重要だったサーバルの「カット役」
その間、かばんちゃんはサーバルに「材料を切っておいてほしい」と提案しました。料理が始まって以来、材料を確認するなど文字が読めなくてもできるサポートに徹していたサーバルですが、ここで貴重な活躍の機会が与えられることになります。
サーバルの売りのひとつが「自慢の爪」ですが、この爪は材料をカットするのにもってこいです。それまでサーバルに特に関心を持たなかった博士と助手が褒め称えるほど見事な「カット役」をこなしました。
この役割は実はとても重要です。なぜなら、包丁などの調理器具がかばんちゃんたちに与えられた様子はなく、もしなければかばんちゃんは火だけでなく「材料をカットする方法」も考えなければならなかったでしょう。地味ではありますが、サーバルがいたことで作業難易度が大きく下がったのは間違いありません。
火おこしの問題は「材料」と「力」
図書館に戻ったかばんちゃんは、自力で火の起こし方を探していました。このとき、火の起こし方が書かれた本があらかじめ博士たちによって用意されていたのか、それともかばんちゃんが本棚から探してきたのかはっきりわかる描写はありません。
もし前者であれば、博士たちは最初から「かばんちゃん自身に火を起こさせるつもりでいた」ことがわかりますし、そうでなければ「かばんちゃんは自力で(本の背表紙などを見て)、火の起こし方が乗っていそうな本」を探したということになります。図書館に蔵書してある本の数を考えると、なかなか困難にも思えるので、前者の可能性が高いと考えたほうが自然でしょう。
現代社会では、マッチやライター、コンロなど火を起こす方法は豊富にあります。しかし、ジャパリパークにおいて、これらの設備はほぼ見当たりません。従って、かばんちゃんがすぐにできる火起こしの方法はかなり限られたものになるということになります。
かばんちゃん自身、この点を危惧しているようなセリフが見受けられます。「道具とか力とか」と語っているので、「方法はわかったけど、必要な道具がない」、「道具は用意できそうだけど、(自分には力がないので)できるか不安」といった方法がいくつか候補に上がっていたのでしょう。
ちなみに、実際にサバイバルなどで火をおこす方法はいくつかあります。こちらのリンク先では8つの方法が紹介されているので、興味がある人は見てみてください。
https://matome.naver.jp/odai/2134174466490943301
かばんちゃんが選んだ火起こしの方法は?
一般的には、下記の3つの方法が有名でしょう。
①火きり棒を利用する方法
「火きり棒」と呼ばれる先端が細くなった棒を、溝を作った木の板に密着して回転させ、摩擦熱によっておがくずのように小さな木の破片に着火させる方法です。
②火打ち石を使用する方法
硬い石と鋼鉄とを叩き合わせ、そのときに飛び散る火花で着火させる方法です。
③太陽光を利用する方法
太陽光の光を一点に集める効果を持つレンズを利用し、太陽光の熱を紙などに集めて着火させる方法です。
かばんちゃんは果たしてこれらの方法の中からどれを選んだのでしょうか?その答えはすぐにわかりますが、火をつける方法を探すかばんちゃんの傍らで意味深に光り輝く「ルーペ」を見れば視聴者には一目瞭然でしょう。
褒められるとやり過ぎるサーバルの欠点
かばんちゃんがサーバルのもとに戻ると、そこには山盛りになった細切れの材料が待っていました。カレーで使う分には明らかに多すぎ、かばんちゃんはサーバルを咎めることはなかったものの明らかに困惑した様子でした。
サーバルは元から、褒められたり自分の能力が認められたりすると、調子に乗ってやりすぎてしまう傾向がありました。わかりやすいものとしては5話において、車を運転したとき調子に乗りすぎてアメリカビーバーの家の材料へ衝突してしまった例があります。
今回も、博士と助手から「初めて役に立った」と褒められたことで思わず調子に乗り、やりすぎてしまったのでしょう。
ジャパリパーク初の「水道」登場シーン
かばんちゃんはお鍋にサーバルがカットした材料を入れ、その後水道から水を入れていました。これはジャパリパーク初となる「水道」の登場シーンです(ジャパリカフェにもあるはずですが直接使っている描写はありません)。水道は明らかに人間用の設備とは言え、ヒトの姿をしたフレンズも使えるわけですから、整備さえされていれば未だに機能していても不思議はありません。おそらくは調理場と同じく、ラッキービーストによる整備が行われているのでしょう。
次回は、料理が「煮る」の行程に映ります。かばんちゃんはどんな方法を選んだのでしょうか?