(2/3)ポプテピピック1話~12話に秘められた伏線の考察まとめ

ポプテピピックの12話「#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC」について考察します。この記事は合計3記事からなる考察なので、以下の記事を見ていない方は先にそちらをご覧ください。

 

(1/3)ポプテピピック第12話「#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC」を考察

 

1記事目では、12話全体の流れを確認しました。ここでは演出意図の考察に移ります。

 

ポプテピピック第12話の演出意図を考察

最終話以前に存在していた「ループする世界観」説

実は、ポプテピピックのアニメ放送が始まった割りと早い段階で、「ポプ子(あるいはピピ美)は世界をループしているのではないか」と考察するファンが複数現れていました。

 

http://matomame.jp/user/FrenchToast/727f21383f31cf87d5ea

 

具体的な考察の中身については、上記リンクなどを参照してください。簡単に説明すると、

 

・アニメ本編の内容(特に「#1 出会い」に代表されるアニメオリジナルパート)は、ポプ子やピピ美が何度も異なる世界をループしていることを示しているのではないか。

・OPの歌詞やEDの映像(ポプ子をピピ美が追いかける)は、世界が繰り返されていることを示す暗喩ではないか。

 

といった内容になっています。

 

私は基本的にアニメの内容について考察する際、「本編の内容から読み取れる材料で考える」という方針をとっているので、こうした説の存在自体は知っていましたが、全話の放送が終わるまで未確定な材料が多かったため記事中で触れるのは避けてきました。

 

ポプテピピックの本当のストーリーの流れとは?

今回、12話をもってアニメ本編が終了したことにより、一定の材料が整ったため物語全体の構造をある程度明らかにすることができます。まず、前述のように12話では、アニメオリジナルパートである「#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC」において、今まで謎だった様々な部分が明らかになりました。まとめると以下のようになります。

 

1.キングレコード(謎の5人組)は、ポプテピピックをアニメ化しようとしたが「クソ四コマをそのままアニメ化する」のでは「覇権」は握れないと考え、美少女アニメチックな絵柄でアニメ化しようと計画する。

 

2.そのために、邪魔な本物のポプ子を「マクベスの箱庭」というバーチャル世界に閉じ込める。(1話 「#1 出会い」)

 

3.ポプ子、様々なバーチャル世界を渡り歩く「世界のループ」を体験。

2~11話のアニメオリジナルパートは、ここでのポプ子の脳内体験を描いたものでしょう。

 

4.ピピ美、捉えられたポプ子を救出する。

1話「#1 出会い」のラストに、ポプ子をカプセルから救出するピピ美の姿が描かれています。

 

5.キングレコード、事態を静観

キングレコードが何の手も打たず、のんきにハンドスピナーを回していたことから、ポプテピピックは原作の絵柄でアニメ化されます。

 

6.キングレコード、ポプ子・ピピ美抹殺のため、「ハムレットの死神」を派遣

ここから「#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC」につながることになります。

 

7.ポプ子とピピ美、ハムレットの死神を撃退し、竹書房を強襲

 

8.ポプ子とピピ美、黒幕のキングレコードと決戦。勝利するもピピ美は真っ白になる。

ここで声優の蒼井翔太が現れます。

9.ポプ子、蒼井翔太に連れられタイムトラベル、過去に帰る。

 

10.ポプ子とピピ美、再びキングレコードと決戦。今回はピピ美も無事な状態で勝利する。

 

このようにストーリーの流れを振り返ったとき、次の謎が残ります。

 

謎その1.各オリジナルパートの本当の時系列的流れは?

1~10で現したストーリーの流れのうち、ポプ子は2の段階で「マクベスの箱庭」に捉えられています。従って、「#2~#11」のアニメオリジナルパートは、次の3の段階で体験していたことだと考えていいでしょう。

 

ポプ子はその後、4でピピ美によって「マクベスの箱庭」から開放されました。1話「#1 出会い」では、ポプ子が「マクベスの箱庭によって体験した一部のバーチャル世界と、ピピ美による救出までが描かれています。#2~11はその後の各話で描かれているわけですが、実際には1話のピピ美による救出までにポプ子が体験した出来事、ということになります。

 

5以降の出来事はすべて「#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC」で描かれた出来事です。実際にこれらが起きたのは「1話のピピ美によるポプ子救出以降」ということになるでしょう。

 

謎その2.どこまでがループ・伏線の範囲なのか?

アニメのポプテピピックには、アニメオリジナルパートやボブネミミッミ、フェルト人形のダンスなど複数のパートがあります。仮にポプ子やピピ美が世界をループしているのなら、「どこからどこまでがそのストーリーの範囲なのか」という点が問題になります。

 

私は、「1~12話のアニメオリジナルパートだけがループ・伏線の範囲である」と思います。つまり、それ以外のパートやOP、EDは、ポプ子が「マクベスの箱庭」で体験したバーチャルな世界ループには含まれないという考えです。

 

ポプ子がアカシックレコードを撃破した際、「怒った?怒ってないよ?」と1話で使われたネタを話ししていますし、「ハムレットの死神」による襲撃時には、EDと同じようにピピ美と一緒に焼き芋を食べています。これらの伏線や暗喩と見るファンもいますが、私はどちらかというと、ボブネミミッミと同じような「セルフパロディ」と捉えるべきだと思います。

 

キングレコードの5人組の会話や、各オリジナルパートの登場人物が「マクベスの箱庭」に捉えられているという描写から、各話のオリジナルパートの世界観が背後でつながっていることは示唆されていますが、それ以外のパートは明確なつながりを示す伏線があるとはいえません。

 

謎その3.蒼井翔太の登場は何を意味していたのか?

これは12話における最大の謎だといってもいいでしょう。いきなり実写で実在の声優が登場したので、面食らった視聴者がほとんどだと思います。しかし、蒼井翔太が登場したことと、実写パートに登場する声優として彼が選ばれたことには非常に深い意味があると私は考えています。

 

この「蒼井翔太が登場した理由」については、続く3記事目で解説したいと思います。以下のリンク先より続きをご覧ください。

 

(3/3)ポプテピピック最終話に蒼井翔太が登場した理由を考察

 

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Webライター・マーケティングコンサルタントとして活動しています。実務を通じて学んだマーケティングに関するノウハウや最新情報をわかりやすく提供していきたいと思っています。 また、時事に関わるニューズをマーケティング・ライティングといった切り口から解説してみたいと思います。

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