(1/3)ポプテピピック第12話「#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC」を考察

アニメファンの間で大いに物議を醸した「ポプテピピック」も、いよいよ最後となるのが今回の12話です。制作陣が最終回にどんなネタ・演出を仕込んでいたのか、細かく見ていくことにしましょう。

なお、今回はボリュームが非常に大きくなってしまったので、内容を3記事に分割しています。末尾にあるリンクから続きをご覧ください。

ポプテピピック12話のポイント

当ブログにおけるポプテピピック各話の考察・解説では、まず本編の内容を一通り説明した上で、それぞれのネタの流れと全体にどのような意味があるのか解説する、という順番で進めてきました。

しかし、最終回である12話ではこの順番を変えて、先に全体を通してのポイントを解説した上で、全体の流れを振り返る、という形で進めていきたいと思います。その理由は、今回のポイントの性質にあります。

12話のテーマは「伏線」

私は「ポプテピピックの各話には統一されたテーマが存在し、それに基づいたネタのチョイスと全体の構成がなされている」と考えてきました。一部、テーマ性の分かりづらい回も存在しますが、幸いなことに12話は比較的わかりやすいテーマが設定されていると思います。

今回のテーマはずばり「伏線」でしょう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BC%8F%E7%B7%9A

伏線(ふくせん)は、物語や作劇上の技術のひとつで、物語上において未来に起こる重要な出来事を、些細なかたちで前もって暗示しておく手法である

Wikipediaの記述を引用すると、伏線は以上のように定義されています。今日ではアニメや漫画のファンの間でも普通に使われる用語となったので、意味がわかる方も多いのではないでしょうか。

また、ニコニコ大百科の「伏線」の項目では、伏線がもたらす効果について、次の3つが紹介されています。

http://dic.nicovideo.jp/a/%E4%BC%8F%E7%B7%9A

①事前のネタバレを防ぎつつ、以後の展開に関連する伏線を予め仕込むことでストーリー展開に整合性をもたせる。

②ストーリーを急展開させる際、あらかじめ伏線を仕込んでおくことでストーリー展開に整合性をもたせる。

③伏線の存在により、読者・視聴者に再読・再視聴の楽しみを与える。

伏線には以上のような効果が存在することから、上手に伏線を組み込んだ作品は「名作」と評価されることも多いようです。

けものフレンズ関連記事(感想・考察など)
当ブログでは、けものフレンズの感想や考察を合計300記事以上の記事で解説しています。加えて、けものフレンズがなぜあれほど人気のあるコンテンツになったのか、マーケティング的な意図などについてもご紹介しています。

ポプテピピックの12話も、これら①、②、③の効果をもたらすために伏線をテーマにした回に設定されたと考えられます。特に、今回はワンクールの最終回に相当するため、1~11話の中で登場したネタの中にふんだんに伏線を仕込む余地がありました。これらがどのように回収されていったのか、続けて解説していきたいと思います。

ポプテピピック第12話「#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC」の内容まとめ

キャラクターボイス

Aパート:小山茉美(ポプ子)、三石琴乃(ピピ美)

両者の共演作品:

http://lain.gr.jp/voicedb/individual/costar/45/cowork/816/page/3

Bパート:速水奨(ポプ子)、中田譲治(ピピ美)

両者の共演作品:

http://lain.gr.jp/voicedb/individual/costar/525/cowork/492/page/1

※1~12話までの間に伏線が仕込まれていた箇所については、青字で記述します。なお、特に記述がない場合は、基本的に各話のアニメオリジナルパート内の伏線です。

Pop Peam Epicrimson

クソゲーとして知られるゲーム「デスクリムゾン」のパロディ。主人公のポプちんポプ介(コードネーム:コンバットポプちん、年齢:29歳、身長:181cm、体重:70kg)、ラスボス「デスビスノズ」に扮したピピ美が登場する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%A0%E3%82%BE%E3%83%B3

#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC 第一部

「#1 出会い」に登場した5人組がポプ子についての会議を行っている。

会話内容の文字起こしはこちら

https://mtm.nicovideo.jp/watch/mt1287

どうやら5人組はさまざまな人々を液体で満たされたカプセルに入れ、「マクベスの箱庭」と呼ばれる仮想現実のような世界を体験させているらしい(1話)。5人のうちのひとりが「なぜ奴(ポプ子)だけがマクベスの箱庭から脱することができたのか」と問いかける(1話)。マクベスの箱庭から脱することは、今までどんな屈強な人間にも不可能だったらしく、同じようにカプセルに入れられた人の中には、億千万京兆(6話)や、ジョセフ・ニューヨーク市長(9話)、ジェイ・カビー及びジョン・ケイ(4話)の姿もあった。

なぜポプ子だけがマクベスの箱庭から逃れることができたのか、原因を検討していた5人の脳裏に、ピピ美の存在が浮かんだ。「#1 出会い」の中においてポプ子とピピ美が初めて出会ったとき、彼らにはおよそ起こりえないと考えられるような、奇跡のような出来事が起こったらしい(1話)。さらにその後もポプ子とピピ美は時代や場所を変えながら同じような出会いと別れを繰り返していった(1話)。

そうした一連の現象により、2018年1月からアニメ放送が開始された「ポプテピピック」は、原作と同様のキャラクターデザインのまま大きな人気を博すことになる。5人組はそれが気に入らないらしく、本来自分たちが放送したかった美少女アニメのようなキャラクターデザインのポプ子とピピ美のイメージを思い返し、悔しがる。

5人組の目的は、ポプテピピックを美少女アニメのようなキャラデザで放送し、今期(2018年冬アニメ)の覇権を握ることだった。ポプ子の目覚めによりその計画は失敗したものの、来季こそ覇権を握るべく、特殊精鋭部隊「ハムレットの死神」をポプ子とピピ美の元に向かわせる。

一方、そんなことを知らないポプ子とピピ美は、2人で歩きながら焼き芋を食べていた。「ハムレットの死神」は2人を強襲するが、ポプ子とピピ美によって返り討ちに合う。2人は自分たちを襲わせたのは原作漫画の販売元である「竹書房」だと考え、逆襲することを決意する(アニメ化発表時のティザーポスター)。

https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1491132394

 ピピ美覚醒

ソーシャルゲームのような画面で、「SR ピピ美」に同一カードを合成し強化する操作が行われる。合成は無事成功し、「SR+ キウイ」を入手することができた。

ボブネミミッミ「メガネメガネ」

視力が悪いボブ子は、メガネを部屋のどこかにおいてしまい「メガネメガネ」と手探りでメガネを探す。ボブ子はその後、月まで到達し、無事メガネに手を伸ばすものの、そこにいたエイリアン(4話:ボブネミミッミ)とメガネの取り合いになる。さらに謎の老人も現れ、3人でメガネを奪い合う三つ巴の展開になってしまう。3人ともお互いに譲る様子を見せない中、徐々に近くにあったブラックホールに吸い込まれていく。

ポンタ

ポニーテールの女子校生のハンドバッグの中から、謎の小動物「ポンタ」が顔を出す。女子校生は学校についてきたことを咎めるが、ポンタは「ごめんなさい、ぶたないで」と涙ながらに訴える。そばにいた別の女子校生はポンタに同情するが、元の女子校生は「こいつはすぐ被害者ヅラするんですよ」と安易な同情を戒めた。

POP TEAM DANCE「心の大樹」

満開に咲き誇る桜の木(8話、もしくは11話のポプテピピック昔ばなし)の前で大量のポプ子、ピピ美のフェルト人形(2話、4話)が、卒業ソングのような歌を披露する。

#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC 第二部

サングラスを掛け、サイドカー付きのバイクに乗ったポプ子とピピ美(OPのサングラスを掛けた男性、もしくは8話)は、竹書房のオフィスに殴り込みをかける。激しい銃撃戦の末、爆発とともに竹書房のビルは崩壊、ポプ子は竹書房の社員(8話)を問い詰める。社員は、「うちは出資もしていない。あそこが勝手にやってること」と潔白を主張。ポプ子とピピ美は、自分たちを襲った真犯人がアニメの製作元である「キングレコード」だと突き止める。

キングレコードに侵入したポプ子とピピ美は、手下を蹴散らし、5人組が待つ深部へと向かう。追い詰められた5人組は、キングレコードの最終形態「アカシックレコード」に変化。対するポプ子とピピ美は、合身して金色の姿となり、「覇権ダイナミック」により見事アカシックレコードを粉砕した。最後に2人は「怒った?」と聞き、アカシックレコードは「怒ってないよ」と返す(1話:怒った?怒ってないよ)

すべての戦いが終わったかに思われたが、ポプ子は傍らでピピ美が真っ白になっていることに気がつく。悲しみにくれるポプ子だったが、そこにキングレコード(キング・アミューズメント・クリエイティブ本部)所属の新人声優・蒼井翔太(実写)が現れる。蒼井は、「時を自由に行き来できる」とポプ子に告げると、2人を連れ時の流れを過去にさかのぼっていった。

時の流れを進む途中、ポプ子は蒼井に名を尋ねる。「蒼井翔太です」と応える蒼井に、ポプ子は「頑張ってね」と返した。

Pop Peam Epicrimson Bパート

Aパートの続きが描かれる。仲間とともに扉の前にやってきたポプちんポプ介は、「赤の扉」を開き、「ポプテピピックリムゾン」を手に入れた。

#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC 第一部Bパート

基本的な流れはAパートと同じ。最初の5人組の話し方が変わっている。それぞれ、ぶりっこ風の喋り、方言の訛り(9話)、オカマ風の喋り、ポケットモンスター・オーキド博士のものまね(1話)、甲高い声で演じられた。

ピピ美覚醒(Bパート)

Aパート同様、「SR ピピ美」2枚の合成が行われる。合成は成功したが、今度は「SR+ ピピ美」が完成した。

ボブネミミッミ「カツ丼」

1話「カツ丼」のセルフパロディ。ミミ美がボブ子を尋問するが、なかなか口を割らない。そこで、より濃い顔のミミ美と尋問役を交代する。新たなミミ美の尋問は激しく、ボブ子は「お前が」、「カツ丼」と繰り返し声をかけられる。ボブ子も最後は「私がカツ丼です」と自供し一件落着。

ポンタ

ポンタの声優が「とっとこハム太郎」のハム太郎を演じる間宮くるみに交代。ハム太郎風の演技をする。

POP TEAM DANCE「心の大樹」 Bパート

特に変更なし。

#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC 第二部 Bパート

アイキャッチ(機動武闘伝Gガンダムのパロディ)が、ピピ美からポプ子に変わっている。

竹書房襲撃→キングレコードとの戦い→アカシックレコード撃破までの流れは同じ。最後、ピピ美は白くならず、2人がハイタッチして終劇となる。

その後、画面は実写に切り替わり、蒼井翔太がEDテーマを歌いながらダンスを披露する。

より詳しい流れをご確認したい方は、本編をご覧になるか、以下のサイトが参考になります。

http://anicobin.ldblog.jp/archives/53193168.html

パロディの元ネタについては以下のリンク先で詳しく解説されています。

http://mr-bluesky.hatenablog.jp/entry/2018/03/25/035227

http://matomame.jp/user/FrenchToast/a450eac378fdb3664b47

本編の流れを一通り確認したところで、次は12話の演出意図を考察します。続きは以下のリンク先よりご覧ください。

(2/3)ポプテピピック1話~12話に秘められた伏線の考察まとめ
ポプテピピックの12話「#12 THE AGE OF POP TEAM EPIC」について考察します。この記事は合計3記事からなる考察なので...