「突っ張り棒」は、壁と壁との間に新しい足場を作り出してくれるものです。作り出した足場はものを引っ掛けたり、収納として使ったりすることができるため、非常に便利なものですが、正確に取り付けないと落ちてしまう危険もあるので注意しなければいけません。
取り付けた突っ張り棒が重みなどで落ちてしまうと、壁紙が剥がれるなどの被害が生じる可能性もあるので、特に賃貸住宅などの場合は特に壁を傷つけない工夫が必要です。突っ張り棒が落ちないために一体どんな方法があるのかご紹介しましょう。
一般的な対策:突っ張り棒が落ちない君を使う
突っ張り棒が落ちないようにするための対策として、最もメジャーな商品といえるのが「突っ張り棒が落ちない君」です。そのままのネーミングですが、それだけに広く使われています。
大、小2つのサイズがあり、突っ張り棒のサイズや荷重の大きさによって使い分けることができます。突っ張り棒が落ちない君は、ホチキスを使用して突っ張り棒を支える部分を壁に取り付け、それによって落下を防止するという仕組みです。非常にシンプルなので女性や高齢者、子供など使う方を選ばないのが魅力だといえるでしょう。
どれくらいの重さに耐えられるかというと、荷重試験によれば大は188kg、小は38kgまでの重みに耐えた実績があります。実際の商品の耐荷重は大は150kg、小は30kgとされています。(2個使用時)これだけあれば一般家庭で使用する際のほとんどの荷重には耐えることができるはずです。
詳しい仕組みは、以下の動画を見ていただくのがわかりやすいと思います。
突っ張り棒が落ちない君の問題点:壁に傷がつく
非常に便利な突っ張り棒が落ちない君ですが、デメリットと言える点もあります。それは、壁に接着するために大量のホチキスを使用するため、壁にホチキスの跡が残ってしまうということです。一般的な賃貸住宅であれば、ホチキスやピンでできた程度の穴であればそれほど問題にされることはないでしょう。ですが、中には「まったく壁を傷つけずに突っ張り棒が落ちないようにしたい」と考えている方もいるでしょう。
そこで今回は、私が実際に行っている工夫をご紹介したいと思います。
100円ショップにある商品2つで突っ張り棒を強化
私がどんな工夫を行っているのか、実際の画像をご紹介しましょう。
使用しているものは以下の2つです。
①壁に触れる部分を保護するもの
②突っ張り棒に触れる部分の面積を増やすもの
まず、①の「壁に触れる部分を保護するもの」についてご説明しましょう。突っ張り棒を直接壁につけると、落下してしまったとき壁紙をすって傷つけてしまう可能性があります。また、壁紙の材質によっては、どれだけ突っ張り棒を強く張っても密着するのが難しい場合もあるでしょう。そのためにまず壁に触れる部分を保護し、摩擦力を高めるための部材が必要になるのです。
私は100円ショップの滑り止めマットを使っています。安いですし簡単にカットして使えるのでおすすめです。
次に、②の「突っ張り棒に触れる部分の面積を増やすもの」についてご説明します。一般的な突っ張り棒の壁に触れる部分は、凹凸のないすべすべした材質の壁に密着するよう作られています。(シリコンのような材質の場合が多いです)そのため、滑り止めマットとの間にすべすべした材質の板を挟んで密着できるようにし、摩擦力が高められるようにしています。
私が使っているのは同じく100円ショップで購入できるプラバンです。こちらもカットして使用するといいでしょう。
この方法を使えば、壁をまったく傷つけずに突っ張り棒が落ちないように対策することができます。私は長さ250cm前後の突っ張り棒の両端にこの工夫を施していますが、今まで一度も落下したことはありません。設置したときに自分でぶら下がり体重をかけてみましたが、体感で60kgくらいまで重みをかけても落ちる様子はありませんでした。さらに安定性を高めるのなら、突っ張り棒が落ちない君のように下側に支える部分を追加してもいいでしょう。
明確な耐荷重がどのくらいかわからないという不安要素はありますが、わずか200円で簡単に突っ張り棒の安定性を高められるので、壁を傷つけたくない方は試してみてください。