けものフレンズ10話感想その8:キタキツネの台詞に隠された予言

 

けものフレンズ10話感想その7:クローズドサークルと化したロッジ

【Aパートアイキャッチ タイリクオオカミの解説】

 

にほんおおかみきょうかい なんぶおねえさん(しずおか)による、10話に登場するフレンズの元となった動物「タイリクオオカミ」の解説です。要約すると内容は次のようになります。

 

  • 手足が長く、マラソンランナーのような体型である。手のひらや足の裏に当たる部分が大きい。
  • 手足が大きいのは効率的に走るため。自分たちの縄張りを走り回って狩りする「旅する獣」である。
  • 性格的な特徴は、臆病・神経質・慎重。同時に好奇心旺盛でコミュニケーションが得意なので表現力豊かである。

 

このようにしてみると、オオカミは一見外見的な特徴に目を奪われがちですが、高い社会性を持った動物であることがわかります。自分の縄張りを旅する、コミュニケーションが得意といった点だけ見れば、ヒト(かばんちゃん)にも近い特徴を持っているとさえ言えるでしょう。

 

タイリクオオカミが劇中で「ヒトに近いフレンズ」、しかも作家という表現力が問われる職業で登場したのも、こういった特徴を反映した結果だと考えれば納得できます。

 

【Bパートアイキャッチ アミメキリンの解説】

とうぶどうぶつこうえん やまかみおにいさん(さいたま)による、10話に登場するフレンズの元となった動物「アミメキリン」の解説です。要約すると内容は次のようになります。

 

  • 一見ツノが2本あるように見えるが、眉間・耳・耳の裏も合わせると合計5つのコブがある。
  • 神経質で緊張しやすい性格なので、物音や見慣れないものを見ると動けなくなってしまう。
  • 体の模様はヒョウ柄と同じように、木漏れ日に当たると見えにくくなる。子供のころは木陰や藪に身を潜めて危険を回避する。

 

劇中では、「名探偵」という側面が強調されがちなアミメキリンですが、元動物にも特徴的な部分がいくつかあります。外見的な特徴のひとつである頭のコブは、ゲーム版のキャラクターデザインには確認できますが、アニメに登場するアミメキリンには見られません。

 

「見慣れないものを見ると固まってしまう」という特徴は、もしかしたらサーバルに推理が外れていると言われたときのリアクションに反映されているのかもしれません。体の模様は服という形で反映されています。

 

【Cパート アライさん&フェネック in ゆきやまちほー】

アライさん:ふぁ~!かばんさんはすごいのだ。温泉の危機まで救うとは。

フェネック:というわけでー、博士に許可貰ったからその泥棒を追いつつー、お宝に向かってるのさー。

ギンギツネ:興味深いわね。最近のセルリアン騒ぎと関係あるのかしら?

キタキツネ:ある程度レアなアイテムを持っていかないと死んじゃうよ。

ギンギツネ:あなたそれゲームの話でしょう・・・。

 

かばんちゃんがロッジに到着した日、眠くなかった理由

いつもはBパートの後に挿入される、アライさんとフェネックのパートです。前回に引き続いてBパートの前での登場ですが、今までと同様Cパートと記載したいと思います。

 

9話において、ジャパリ図書館とみずべちほーを1回で通過したアライさんとフェネックは、今回ゆきやまちほーまでたどり着きました。これによって、彼女たちの追跡がかばんちゃんたちに追いつきつつあるのは間違いないと考えられます。

 

しかも、かばんちゃんたちは現在、雨のためにロッジに連泊中です。もしアライさんとフェネックが、かばんちゃんたちが移動していない間も追跡を続けているのであれば、追いつくときもそう遠い話ではないでしょう。

 

過去の考察の中で、私は「かばんちゃんたちがゆきやまちほーを出発してからロッジにたどり着くまでの間に、何日か経過しているではないか」という説をご紹介しました。

 

けものフレンズ9話感想その23:今明らかになるかばんちゃん誕生の秘密

 

このときは、アライさんたちが徒歩であるのにジャパリバスで移動しているかばんちゃんとの距離が近づいてきていること、かばんちゃんたちが各ちほーに数日~1週間前後滞在しながら旅を続けている可能性などを指摘しましたが、それに関連して10話においても気になるポイントがあります。

 

ロッジに到着し、宿泊する部屋を決めた後、かばんちゃんとサーバルはロッジ内の探検に出発しました。このとき、サーバルから「眠くないか?」と問いかけられたかばんちゃんは、即座に「うん」と回答しています。もし、ゆきやまちほーで登山やセルリアンからの逃走などを経験し、そのまま出発してロッジにたどりついていたのなら、すぐに眠くなるほど疲れていたとしても不思議ではないでしょう。実際、かばんちゃんは2話において、さばんなちほーを徒歩で旅をした夜、ラッキービースト(ボス)の説明を聞きながら眠ってしまっています。

 

けものフレンズ2話感想その1:ラッキービースト(ボス)による世界観説明

 

あえてあのシーンでは触れていませんでしたが、かばんちゃんがロッジに着いた夜もあまり疲れた様子が見られなかったことから、「ゆきやまちほーを出発する前に一泊した」か、「ゆきやまちほーを出発した後、ロッジに辿り着く前にどこかで1泊した」か、そのどちらかの可能性が高いと考えられます。

 

アライさんの旅の目的がセリフからより明確に

アライさんとフェネックは、温泉に浸かりながらいつも通り、ギンギツネ、キタキツネと会話しています。アライさんとフェネックが服を脱いでいるのは、ギンギツネたちから服が脱げることを教えてもらったためでしょう。

 

ギンギツネから温泉を再び使えるようにするに当たってのかばんちゃんの活躍を聞いたのか、アライさんはかばんちゃんへの尊敬の念を口にしています。一方、フェネックは自分たちが帽子泥棒を追いかけていること、並びにサンドスターの出る山に向かっていることを伝えました。このあたりは、前々回のアライさんパートの解説において考察していたとおりですが、今回それが明確な形で、登場人物のセリフとして確かめられたことになります。

 

けものフレンズ9話感想その11:アライさん、フェネックの真の目的

 

一応再確認しておくと、過去の考察から、アライさんとフェネックの目的は、「パークにとって重要なもの(四神)のヒントである帽子を取り戻し、四神がある可能性が高い場所であるサンドスターの出る山に向かうこと」です。

 

キタキツネのセリフは、実は「かばんちゃんへのメッセージ」だった?

ここで、キタキツネがひとつ気になる発言をしています。それは「レアなアイテムを持っていかないと死んじゃうよ」というもの。普通に解釈すればギンギツネがいったように、ゲームの話を現実におきかえたギャグのセリフなのですが、それ以上の意味が込められている可能性もあります。

 

つまり、このキタキツネのセリフは「今後のストーリー展開を暗喩するものであり、同時に視聴者に対するヒントでもある」という解釈です。そのように捉えるとキタキツネのセリフは急に意味深なものに聞こえてくるはずです。

 

「レアなアイテムを持っていかないと死んでしまう」、これは、アライさんたちの目的地である「サンドスターの出る山」に向かうときのことを指していると考えて間違いないでしょう。では、ここでいう「レアなアイテム」とはなんでしょうか?帽子・・・四神・・・いろいろな可能性が考えられますが、その何かがないと解決できないような危機が降り掛かってくると考えられます。

 

この後のストーリー展開を知っていると、このセリフが非常に多くの示唆を含んでいたということがおわかりいただけるはずです。現時点であえて触れておくなら、このセリフは「アライさんたちへの警告」ではなく、どちらかといえば「かばんちゃんとサーバルへの警告」と解釈したほうが意味が通じるところがなかなか感慨深いと思います。

けものフレンズ10話感想その9:ミライさんのセリフとサーバルのつまみ食い

投稿者:

コンテンツの魅どころ

Webライター・マーケティングコンサルタントとして活動しています。実務を通じて学んだマーケティングに関するノウハウや最新情報をわかりやすく提供していきたいと思っています。 また、時事に関わるニューズをマーケティング・ライティングといった切り口から解説してみたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

モバイルバージョンを終了