クリック率を上げるためにフォントやリンクの色をいじるのは意味がない

Webマーケティングやアフィリエイトでは、「ページの閲覧者に特定のリンクをクリックしてほしい」という場面がよくあります。ネット上では、「文字の色やフォントを変えるとクリック率が改善する」と言われています。しかし、実はこういった方法には一過性の効果しかないという意見もあるのです。

リンクのクリック率を上げることは、成果に直結する

Webページの閲覧者に「特定のリンク(バナー)をクリックしてほしい」という状況としては、次のようなパターンがありえます。

  • アフィリエイトの商品リンクをクリックしてほしい
  • 企業ホームページから、紹介している商品リンクをクリックしてほしい
  • 販促用のメルマガなどから、商品を紹介しているページのリンクをクリックしてほしい

どのパターンにも共通しているのは、「リンクのクリックが、何らかの商品やサービスの購入につながるアクションである」という点です。多くの企業や個人がWebページを作るのは、「そこから何か物を買ってほしい」という動機で行っているケースがほとんどです。

言い換えれば、リンク(バナー)をクリックしてもらわない限り利益が生まれないわけで、クリック率を上げることは多くの人にとって死活問題なのです。

一般的には、リンクのフォントや色を変えるとクリック率は向上する

リンク(バナー)のクリック率を上げる方法として一般的によく言われているのは次のようなものです。

  • リンクを貼る文章のフォント(文字の大きさ、種類など)を変える
  • リンクを貼る文章の色を変える

簡単にいってしまうと、「文字を大きくして、太字にしたり下線を引くなど目立つようにして、『人がクリックしやすい』と言われている青色などにする」といった方法です。実際、検索エンジンで「クリック率 上げる」などの文言で検索するとおおよそ同じような方法を紹介しているサイトがたくさんヒットします。

http://u0u0.net/EMxa

しかし、実はこうした方法には「一過性の効果しかない」ということをご存じでしょうか?

フォントや色の調整には一時的な効果しかない

私はWebマーケティングの世界で仕事をしているので、Web制作会社や広告代理店の関係者から「業界の裏話」のような情報を聞くことがよくあります。こうした会社は、顧客である企業からホームページやメディアの制作を請け負っていて、その際、顧客から「リンク(バナー)のクリック率改善」を頼まれることもあるのです。

当然、彼らもリンクのフォントや色を変えるなど一般的な方法で改善を目指します。ですが、彼らが言うには、「一時的にクリック率は改善するが、しばらくするとクリック率は元に戻ってしまう」とのことです。

見た目が変わっても中身が同じでは飽きられる

なぜフォントや色によるクリック率の改善効果は一時的な効果しか得られないのか。よくよく考えてみると、理由は明らかです。フォントや色を変えたとしても、リンク先のページ内容や紹介する商品、サービスが変わるわけではありません。つまり、リンク先のページの内容や紹介しているもの自体に魅力が乏しければ最終的な成約には繋がらないのです。

ではなぜ一時的とは言えクリック率が改善するかといえば、「いつもと違う見た目だから気になってクリックした」という程度の理由でしょう。つまり、しばらくは見た目の変化が気になってついついクリックしてしまうものの、さらに時間が経つと「結局、飛び先は変わっていないんだ」ということが閲覧者に伝わり、クリック率が低下してしまうというわけです。

一時しのぎとしては効果のある方法

私はこうした小手先の方法で一時的にKPI(目標数値)を改善するような方法はあまり意味がないと思っています。重要なのはユーザーが本当に求めているものを提供すること、そして今現在提供している商品やサービスをより魅力的にすることです。

しかし、そういった本質的な改善には多くの時間と労力が必要になります。だからこそ多くの人は「リンクの見た目の変更」というより簡単な方法で成果を改善しようと試みるのでしょう。

現実的には、リンクのフォントや色の変更によるクリック率改善は、「無理解な上司を納得させるため、一時的に数値を改善しなければいけない」といった状況で一時しのぎ的に使うほうがいいでしょう。普段の業務の中ではより本質的な改善に力を入れておき、「緊急度は高いが、重要度は低い(一時的なイベントの最中だけ成果を上げたいような場合)」というときだけ使うようにした方がいいのかもしれません。