暖房効率を上げるサーキュレーターの賢い使い方

寒い冬、室内で快適に過ごすためにはエアコンやストーブといった暖房器具の使用が欠かせません。しかし、設定温度を高くしているはずなのに、なぜか部屋が温まらない、温かく感じないといった事態に陥ったことはないでしょうか?今回はそんなときのために、サーキュレーターを使うと効率的に部屋が温まり、暖房効率が改善する方法をご紹介しましょう。

 

設定温度を上げても部屋が温まらないのはなぜ?

エアコンやヒーターといった暖房器具には、温度設定を行う機能がついています。従って、本来であればこの設定温度を上げることによって部屋は暖かくなるはずです。それなのに、どうして肌寒く感じてしまうのでしょうか?

 

理由としては、主に次のようなことが考えられます。

 

  • 窓やドアの隙間などから熱が逃げてしまっている
  • 暖房機器の故障や老朽化で、性能が発揮できていない
  • 暖かい空気が体に届いていない

 

ひとつ目は、いわゆる「すきま風」が発生してしまっていて、部屋の熱が外に逃げてしまっている状態を指します。この問題は隙間を断熱材で塞ぐなどの方法で対処できます。

 

2つ目は、暖房機器そのものに問題があるケースです。こちらは、暖房機器を新しくするか、メンテナンスすることによって対処できます。

 

では、最後に残った「暖かい空気が体に届いていない」という問題についてはどうでしょうか?実はこの問題点は、正しい方法を知っていれば簡単に対処できます。しかし、多くの方は問題の存在そのものに気がついておらず、見過ごされたままになってしまっているのです。

 

肌寒さの原因は、暖かい空気が天井近くに滞留するため

「暖かい空気は上にのぼり、冷たい空気は下に降りてくる」

 

小学校の理科の時間に勉強した覚えがある方もいるでしょう。この法則はもちろん室内においても例外ではありません。エアコンにしろヒーターにしろ、暖房器具をつけていると室内の空気は暖まりますが、何も工夫しないでいると徐々に暖かい空気は部屋の天井近くに集まり、床近くには冷たい空気が集まるため、「暖房の設定温度を上げているのに、思ったほど温かくない」という事態が生じてしまうのです。

 

もし可能であれば、部屋の中で立ち上がり、天井近くまで手を伸ばしてみてください(踏み台などを使用すると楽ですが、転倒しないよう十分注意しましょう)。いかがでしょうか?天井付近のほうが床近くよりも暖かく感じられるようであれば、室内の空気の流れが停滞してしまっている証拠です。この状態ではいくら設定温度をあげようとも、効率的に室内を暖めることはできません。

 

暖房効率アップに役立つ「サーキュレーター」

暖房を効率的に使うためには、設定温度を上げるだけでなく効率的に室内の空気を循環させる必要があります。そのために役立つのがサーキュレーターです。

 

 

サーキュレーターとは、「空気を循環させるための装置」のことです。一般的なサーキュレーターは、電気の力でファンを回転させ、風を作り出します。これだけだと扇風機とほぼ同じように思われるかもしれませんが、サーキュレーターが作り出す風は扇風機よりも直進性が強く、より遠くまで空気を押し出す働きがあります。

 

部屋を効率良く暖めるためには、暖房器具をサーキュレーターと併用するのが最も良い方法です。サーキュレーターを使用すれば、部屋中の空気が循環するため、暖められた空気を床付近まで移動させることができます。そのため、暖房器具の設定温度を最小限に抑えられるのです。

 

サーキュレーターは、ファンを回転させているだけなので、使用していてもほとんど電気代はかかりません。機種により異なりますが、1時間あたり1円程度しかかからない機種もあります。一方、暖房器具はエアコンでもヒーターでも、稼働するのにサーキュレーター以上の電気代・燃料代がかかってしまいます。

 

特にエアコンの場合、スイッチを入れて運転を始めた直後に消費される電力が大きいと言われています。一度部屋が暖められてしまえば、その後は温度をキープするだけでいいので消費電力は少なくて済みますが、冷たい部屋を一定の温度まで暖める過程ではより大きなエネルギーが必要とされるからです。

 

しかし、サーキュレーターを併用すればエアコン単体で使用する場合よりも室内に暖かい空気が速く行き渡るため、電力消費の少ない温度維持の状態に早く移行することができるようになります。

 

暖房効率UPのためのサーキュレーターの使い方

このように、サーキュレーターには暖房効率を向上させ、さらには節約にも役立つ効果があります。そこで、このサーキュレーターをどうすれば最も効率よく使えるのか、具体的な方法をご紹介しましょう。

 

サーキュレーターは暖房器具の対角線上に置く

まず、注意しなければならないのはサーキュレーターを置く位置です。多くの場合、暖房器具は部屋の隅の方に置かれることになるかと思います。壁際、あるいは部屋の角に置くのが一般的でしょう。

 

このような場合、サーキュレーターは暖房器具とちょうど正反対の位置に置くのが効果的です。たとえば、暖房器具が部屋の角に設置されているのなら、その対角線上にある角の近くにサーキュレーターを置くべきです。

 

このようにすると、ちょうど暖房器具から発する暖かい空気の流れと、サーキュレーターが作り出す風の流れが渦を巻くように循環し、部屋中の空気が移動するための「空気の流れ」を作り出せるのです。特に、エアコンやヒーターのように単に空気を暖めるばかりでなく、暖めた空気を風と共に送り出す機能を持つ暖房器具を使用しているとより効果的です。

 

もし、対角線上に設置できないのであれば、反対側の壁付近など、できるだけ暖房器具と対象的な位置になるように設置してください。

 

サーキュレーターは45度で上向きに

サーキュレーターを床に直接置いて使用する場合、角度は天井に向かって45度以上傾け、暖房器具のある方向に向けて設置するようにしましょう。角度を上向きにするのは、床付近にある冷たい空気を天井付近に送り、そこに滞留している暖められた空気を下に押し出すためです。暖房器具の方を向けるのは、先程説明したとおり、部屋全体に空気循環のための流れを作り出すためです。


多くのサーキュレーターは、構造上、上方向には傾けられても下方向に傾けることはできません。なので、できる限り床に近い位置に置き、上に向けて風を送る、という使い方をする方が効率が良いのです。

 

これらの点に気をつければ、サーキュレーターによって暖房効率を向上させ、室内を効率的に暖めることができます。サーキュレーターはシンプルな家電なので値段も数千円程度と安く、夏はエアコンの冷房と併用することも可能なので、1年中使える家電です。一家に一台あって損のないものですので、部屋の肌寒さに悩んでいる方はぜひ今回紹介した方法を試してみてください。

 

人気のサーキュレーターはこちら

投稿者:

コンテンツの魅どころ

Webライター・マーケティングコンサルタントとして活動しています。実務を通じて学んだマーケティングに関するノウハウや最新情報をわかりやすく提供していきたいと思っています。 また、時事に関わるニューズをマーケティング・ライティングといった切り口から解説してみたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

モバイルバージョンを終了