【Bパート カピバラを加えての入浴】
無事温泉にたどり着いたかばんちゃんたちは、お湯と施設の電源が回復しているのを確認します。ついに念願だった温泉に入浴しますが・・・。
サーバル:ぬくいー・・・。
カピバラ:はぁー、待ってたよよよ。お湯戻してくれてありがとうねねね。
サーバル:温泉って素敵だね。
カピバラ:寒いの苦手だから助かったよよよ。
サーバル:私も今日苦手ってわかったよよよ。
カピバラ:温泉最高ー。
サーバル:温泉最高ー。
キタキツネ:もうあがっていい?
ギンギツネ:ちゃんと30数えなさい。
動物「カピバラ」の特徴
そろそろ9話も終わり日か続いてきましたが、なんとここに至って新しいフレンズが登場しました。しかも、いきなり入浴中に頭だけの姿で登場するという斬新なスタイルです。新しく登場したフレンズ「カピバラ」の元動物の特徴を振り返っておきましょう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%94%E3%83%90%E3%83%A9
カピバラは最大のげっ歯類の動物として知られていますが、今回は登場シーンも少ないため重要なのは特に以下のポイントになります。
温暖な地域に生息しているために暖かい場所を好み、伊豆シャボテン公園が1982年に露天風呂に入浴させたのをはじめ、長崎バイオパーク、埼玉こども動物自然公園、いしかわ動物園、須坂市動物園など多くの園で冬季にカピパラ温泉が実施され、柚子湯に入ったり、打たせ湯を浴びる姿を見られるところもある。写真のように、入浴中は人間同様に目を閉じて気持ちよさそうにしていることが多く、人気が高い。
現在では、カピバラといえば温泉というイメージを持っている方も少なくないはずです。一般的に、温泉に入る動物としては熊やニホンザルなどが知られていますが、今回はそうした動物の中からカピバラがキャスティングされた、ということでしょう。
よそのちほーへ移動するフレンズの存在
ここでカピバラが登場した意味は、「温泉はパーク内のフレンズたちにも愛用されている」ということを示すためだと考えられます。カピバラは、サーバルとの会話で語っているように「温泉は好きだが、寒いのは苦手」なフレンズです。劇中に登場したのは彼女ひとりですが、同じように「温泉を普段から愛用しているが、今回温泉が使えなくなって困っていたフレンズ」はほかにも大勢いたのではないかと推測できます。
特に、カピバラは元々ゆきやまで暮らす動物ではないにもかかわらず、温泉に入りに来ていることは注目に値します。つまりは、かばんちゃんたちと同じように、温泉に入るために別のちほーからやってきているとかんがえられるわけです。
これまでにも、特定の目的を持って本来自分が暮らしているちほーを離れて行動するフレンズは確認されていました。かばんちゃんたちを例外としても、博士・助手から何らかの任務を与えられていると考えられるアライさん・フェネックが存在しますし、それ以外にも「PPPライブを見るために別のちほーからやってきたフレンズ」も多数いたはずです。
しかし、アライさんたちを別にすれば、PPPライブにやってきたフレンズたちは、「最近になって、三代目PPPが誕生したことによって初めて他所のちほーに出た」という者たちも多かったことでしょう。温泉、そしてそこに通う「カピバラ」の存在は、「以前から、特定の目的のために他所のちほーに移動するフレンズもいる」という事実を示しているという点で重要な情報だといえます。
カピバラは入浴マナーをどこで知った?
カピバラと、入浴中のフレンズたちの様子で気にかかるのは、入浴に関する文化をフレンズたちも知っているフシがあることです。まず、カピバラを見ると、頭の上にジャパリパークのロゴが入ったタオルを乗せています。これは、「入浴時、浴槽にはタオルを付けない」という一般的な温泉でのルールを踏襲したやり方です。
もちろん、カピバラが偶然このような行動をとっていただけで、彼女たちが入浴に関するマナーを知らない可能性は十分にあります。しかし、「ロゴ入りのタオル」という、明らかにこの温泉で使うことを前提として作られた道具を使用していることから、入浴時のマナーを知っている可能性も十分に考えられます。つまり、「入浴時にはタオルを使うと便利」という事実を知っているなら、同じように「入浴時のマナー」をどこかで知っていたとしてもおかしくない、ということです。たとえフレンズに文字は読めなくとも、「頭の上にタオルを乗せて入浴する、ヒトとフレンズのイラスト」でもどこかにかいてあれば、その意味を理解することはできるでしょう。
フレンズに継承される「ヒト由来の知識」
同様に、キタキツネとギンギツネが「湯船に30秒浸かる」という入浴方法を取ろうとしていたのも気になるポイントです。これは、親が子どもに入浴を促す際よく行う方法ですが、彼女たちはこういった知識をどこから得たのでしょうか。
タオルに関する入浴マナーとは異なり、こうしたルールは口づてに伝えないと継承するのは難しいものです。普段入浴を嫌がるキタキツネに入浴を促すため、ギンギツネが自分で考えた可能性もありますが、ヒトがフレンズに教えた知識が、フレンズの間で継承されてきた可能性もあります。
まとめると、入浴に関するルールや文化は、「温泉の掲示など、何らかの媒体によってフレンズに伝わっている」、「ヒトからフレンズへ、フレンズからフレンズへと口づてに継承されて行きた」という2つの可能性が考えられます。
かばんちゃんは、おそらくは今後こうしたパークに現存するフレンズたちの間に受け継がれている「ヒト由来の知識や情報」の断片を見つけ出し、そこからヒトとはどのような存在であったのか、再発見していくことになるのでしょう。