【Aパート プレーリードックとの出会い】
アメリカビーバーの家づくりで、材料となる木材を探しに針葉樹林に向かっていたかばんちゃんたち。ジャバリバスが針葉樹林に到着し、いよいよ材料の調達を始めようとしますが・・・。
サーバル:うわー!まっすぐな木がいっぱい!
アメリカビーバー:かなりいい木材っぽいっすね。
サーバル:すっごーい。・・・あっ!(地面の穴につまずいて転ぶ)
かばんちゃん:大丈夫?サーバルちゃん。
アメリカビーバー:どうしたっすか?
サーバル:大丈夫大丈夫!・・・地面よく見るとすごいね。穴だらけ!
かばんちゃん&ビーバー:あっ・・・。
かばんちゃん:あ・・・ここ、何かいるのかな?
???:ギャー!
(かばんちゃん、離れた場所で声が聞えるのに気づく)
???:ウゴゴゴゴゴ、モゴモゴ(地面の穴に上半身を突っ込みながらジタバタしている)
サーバル:うわぁ!何やってんの?
かばんちゃん:大丈夫ですか?
かばんちゃん&サーバル&アメリカビーバー:うーん!うぐぐぐ・・・(3人で力を合わせて、穴に入っているフレンズを引っ張り出す)
???:うわーはぁー!(穴から上半身が飛び出す)うえへへ・・・!おほっ!何するでありますか!生き埋めにしてやるであります!
アメリカビーバー:えっ?俺っちたちじゃないっすよね?
かばんちゃん:むしろ自分で埋まってたんじゃ・・・。
???:えっ?えっ?あーっ!助けてくれたのでありますか?ありがとうであります!てっきり、誰かが私を生き埋めにしたのかと・・・。
サーバル:そんな恐ろしいことしないよ!
プレーリードック:初めまして!プレーリードックであります!ご挨拶をさせていただきたいであります!
珍しくフリーズしないラッキービースト
ラッキービーストの案内によって、かばんちゃんたちは針葉樹林までたどり着きました。これまでラッキービーストが語るパークに関する説明には間違っているものも多く「年月の経過によって、地形が変化している」ことを示唆していましたが、今回はそんなことはありませんでした。
今回の舞台となるこはん周辺は、気候も過ごしやすい安定した環境です。従ってさばくちほーやじゃんぐるちほーなど環境が過酷なちほーに比べて自然の影響による周囲の環境変化も少ないと考えられます。
ビーバーは「博士」の木材セールスに引っかかった?
針葉樹林は、こはんから少し離れた場所にありました。時間はかかりますがおそらくはジャパリバスを使わず徒歩で行くも可能だったでしょう。ここで少し疑問なのは「なぜビーバーは比較にこんな林があるのに、自力で材料を調達しなかったのか?」という点です。
ビーバーは当初、(おそらくは)「博士」と呼ばれる人物にジャパリまんを提供することで材料の木材を調達していました。しかし、「自力で木を切り倒して木材を調達する」という方法もあったはずです。なぜその選択肢を選ばなかったのでしょうか?この後のシーンでビーバーは自力で木を切り倒しており、「木を切る能力がなかったから」という理由は考えられません。
考えられる可能性は、ログハウスの写真を入手したのが「博士」のところであり、そのとき同時に材料をもらう約束をしたからというものです。つまり、ビーバーは以下のような流れで家造りを始めたのではないかと考えられます。
1.「フレンズの姿に合った家」とはどんなものか聞くために博士の元を訪れる
2.博士のもとでログハウスの画像を手に入れる
3.ログハウスの材料を博士からもらう
4.後で材料の代金にジャパリまんを渡す約束をする
当初ビーバーは単に「フレンズの体に合った家」について尋ねるつもりで「博士」の元を訪れたのでしょう。その際、見せられたログハウスの画像を気に入り、「材料はどうやって手に入れようか」と博士に相談したところ、「だったら、我々が調達してやるのです」などと提案を受けたのかもしれません。
たとえるなら、「テーブルを買いに家具店を訪れたら、そのテーブルに合ったテーブルクロスを勧められて一緒に買ってしまった」というような展開と似ているかもしれません。「博士」からしてみたらうまく営業してオプション商品のセールスに成功した、といったところでしょうか。
「博士」とは、知識の代わりに対価を要求するキャラ
以上のことから「博士」がどのような存在か推測すると、
- 「博士」という名前の通り、わからないことについてフレンズたちから相談を受ける立場である。
- 相談に答える対価としてジャパリまんを要求する「商売人」のような存在である
といったことがわかります。(この考察は全編視聴後のものなので、私はもちろん博士の正体は知っているのですが、この時点であっても少なくともこの程度のことは推測可能な情報が提供されているわけです。)
かばんちゃんを守ろうと反応した(?)ラッキービースト
サーバルが穴につまずいて転んだことで、かばんちゃんたちは周囲にあいた無数の穴の存在に気づきます。このとき、かばんちゃんが「周囲に何か危険なものがいるのでは?」とつぶやいたとき、背後にいるラッキービーストが反応しているのが面白い描写です。
ラッキービーストはガイドロボットなので、後に判明するようにヒト=かばんちゃんを守る使命を持っています。ジャパリパークで人に危害を及ぼす可能性があるものとしては、自然災害や動物、フレンズをのぞけばセルリアンが代表的な存在でしょう。
かばんちゃんたちの前にセルリアンが現れたとき、本来ならラッキービーストは陣頭にたってかばんちゃんを守るべきです。しかし、1~4話においてセルリアンが登場するシーンにはラッキービーストがかばんちゃんのそばにいないように場面設定がなされています。(その流れは今後も基本的に続きます)
というのも、物語上、セルリアンもかばんちゃんにとって乗り越えるべき脅威・トラブルのひとつであり、それを毎回ラッキービーストが制していたのでは話を進める都合上問題があるからです。
最後は、今回初登場のフレンズである「プレーリードック」について触れておきましょう。周囲の地面にあいた穴は、プレーリードックがあけたものでした(正確にはこの後のシーンのセリフから判明しますが)。つまり、プレーリードックは自分で掘った穴に自分でハマっていたところをかばんちゃんたちに救助されたことになります。
穴掘りの失敗はフレンズ化したのが原因?
ですが、考えてみるとこれは奇妙なことです。普通、動物にしろ人間にしろ自分で穴を掘っていてそのままうまってしまうことはありません。なぜそんなことが起きてしまったのでしょうか?
これも、今までのストーリーと同様「フレンズ化に伴う体の変化に慣れていなかったから」と考えると理解しやすいと思います。要は「自分の体を大きくなったのにその点を考慮せず、動物だったころと同じように穴を掘ってしまって失敗を繰り返した」ということでしょう。
プレーリードックに関する詳しい解説と、「プレーリー式の挨拶」に関しては次回の考察で行いたいと思います。