けものフレンズ5話感想その5:アメリカビーバーのセリフにある3つの謎

 

 

【Aパート ビーバーから語られる新たな情報】

写真を見ただけで家の作り方がわかるという特殊な能力を持ったアメリカビーバーですが、心配性が過ぎてなかなか家づくりが進まないことに悩んでいました。かばんちゃんとサーバルはそんなビーバーを「写真を見ただけで家のつくり方がわかるなんてすごい!」と励まします。

 

アメリカビーバー:そ、そうっすか?でも、木材なかなか集まらないんすよ。

かばんちゃん&サーバル:えっ?

アメリカビーバー:(木の枝をかじりながら)そういえば前の木のお礼、まだだっけ・・・。博士にジャパリまん3ヶ月分渡さないと・・・(サーバルに『ビーバーの歯」が刺さる)。前の家は譲っちゃったんすから・・・。(2本めの歯が刺さる)やっぱ無理だ・・・。

サーバル:ごめんねー!待ってー!

 

 

「材料がない」ことに気づき再び落ち込むビーバー

かばんちゃんとサーバルが2人揃ってビーバーを励ましたのは、もちろんビーバーの能力に驚いたからという理由もあるでしょうが、それ以上に「家の材料を湖に流してしまった」ことに対する負い目が大きかったのではないかと思います。

 

かばんちゃんたちの激励で自信を取り戻したのか、ビーバーは少し明るい表情を見せましたが、すぐに「家づくりのために集めた材料がたった今失われてしまった」ことに気がついてしまいました。せっかく明るくなった表情もすぐに暗くなってしまいます。

 

ビーバーは誰から材料をもらったのか?

このときビーバーがつぶやいた言葉にはいくつもの新しい情報が散りばめられているので確認しておきましょう。

 

  • 以前、木を手に入れたときのお礼をまだしていない
  • 博士にジャパリまんを3ヶ月分渡す必要がある
  • 以前の家はすでに譲ってしまった

 

最初に語った「木のお礼」とはなんでしょうか?前後の文章から意味を読み取ると、「家づくりの材料となる木材を誰かから譲ってもらった。そのときお礼をする必要があったがまだ済ませていない」というふうに解釈できます。

 

ビーバーはログハウスを作ろうとしており、材料を並べて悩んでいるところでかばんちゃんたちと出会いました。従って、それらの木材を誰かからもらってきたというのは理解できます。問題は「木材を誰からもらったのか?」という点でしょう。

 

その答は次の文章の中に出てきます。「博士にジャパリまん3ヶ月文を渡さなければいけない」という部分です。この「博士」がどんな人物なのかは後のストーリーの中で明らかになりますが、現時点で詳しいことはわかりません。しかし、ログハウスの材料として適切な木材を揃えられること、「博士」という権威を持った呼び名で呼ばれていることなどから、ジャパリパークの中でも特別な立場にある存在だということは間違いないでしょう。

 

フレンズたちはジャパリまんを通貨の代わりにしている?

気になるのは、「モノ(木材)をもらってお礼をする」、「複数のジャパリまんを他者に渡す」といった、ものの売り買いを髣髴とさせるようなフレーズが含まれている点です。

 

素直に解釈すれば「博士に渡す3ヶ月分のジャパリまん=以前もらった木材のお礼」だと読み取れます。これはフレンズがジャパリまんを使って「ものの売り買い」を行っていることを表しています。

 

実際、4話で登場したツチノコがジャパリコインを指して「今のジャパリマンのように色々なものと(交換でできるもの)」と語っており、ジャパリまんがパーク内で実質的に通貨として使われているのはほぼ間違いないでしょう。

 

しかし、これまでサーバルとかばんちゃんが旅してきたちほーや、そこで出会ったフレンズたちのほとんどはそうした「ジャパリまん取引」を行っている様子がありません。もちろん、描写されていないところで行っている可能性はありますが、ビーバーのように「3ヶ月分のジャパリまんを貯めて家を作るための材料を買う」といった使い方をしているフレンズがどれだけいるのかは疑問です。

 

「ジャパリまん本位制」の経済は一部地域限定のものか?

4話までのストーリーを見ていても感じられることですが、フレンズたちはその社会性・文明度にかなりの個人差があります。サーバルのようにかばんちゃんと出会うまではほぼ動物だった頃と変わらない生活をしているものもいれば、ジャガーのように「仕事」をしているフレンズもいます。さらに、ツチノコのように本来自分の生活とは関係のない「遺跡の調査」を個人的な興味で行っているフレンズさえ存在しています。

 

これらの描写をもとに考えると、ジャパリまんを通貨とした「経済活動」は、一部のちほー、もしくは一部のフレンズに限って行われているのかもしれません。

 

ビーバーが前の家を譲った理由

ビーバーが最後につぶやいた「前の家はすでに譲ってしまった」という言葉の意味を考えてみましょう。このセリフは次のような2通りの解釈が可能です。

 

  • 前の家は、(フレンズ化したときに、動物だったころの仲間に)譲ってしまった
  • 前の家は、(フレンズ化したのち、ほかのフレンズに)譲ってしまった

 

ビーバーが前の家を他人に譲った理由は劇中では特に語られません。しかし、この後のシーンで出てくるセリフなどからおそらくは「フレンズ化したことで体の形が変化し、暮らせなくなったから」と考えるのが自然でしょう。

 

「前の家」はおそらく動物だったころに作った家だったか、もしくは「動物だったころと同じ感覚で作ってしまった、フレンズの体では暮らしにくい失敗作の家」だったはずです。「体に合わなくて使えないから前の家を譲り、今の体に合う家はどんな形か考えているときにログハウスの写真を見つけた」と考えれば現在の状況と辻褄が合います。

 

罪悪感を覚えたサーバルに突き刺さったものの正体

ビーバーのつぶやきを聞いていたサーバルは、自分のせいで材料の木材が足りなくなってしまったことに罪悪感を覚えます。このとき、サーバルの体に棒のようなものが突き刺さる様子が描かれました。

 

私は所見のとき、これが何なのかわかりませんでしたが、その後ネットで調べてみたところ「ビーバーの歯ではないか」という説が見つかりました。たぶんそれで間違いないでしょう。精神的なショックを視覚効果で表す良くある演出です。

 

「材料がない」という事実を思い返すうちに、ビーバーの性格のよくないところである心配症な面が再び姿を表してきました。悲観的になったビーバーはかばんちゃんたちの前を立ち去ろうとしますが、サーバルは慌ててこれを引き留めます。サーバルがどうやってビーバーを助けようとしたのか、続きは次回の考察をお待ち下さい。

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Webライター・マーケティングコンサルタントとして活動しています。実務を通じて学んだマーケティングに関するノウハウや最新情報をわかりやすく提供していきたいと思っています。 また、時事に関わるニューズをマーケティング・ライティングといった切り口から解説してみたいと思います。

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