けものフレンズ11話感想その7:リカオンと野生解放

けものフレンズ11話感想その6:今、蘇る「パークの危機」

 

【Aパート 野生解放とは何か?】

山へ向かったかばんちゃんたちと分かれて、キンシコウとヒグマはセルリアンの後を追いかけていました。

 

キンシコウ:もうちょっと、言い方があるんじゃないですか?

ヒグマ:ちょろちょろと邪魔なんだよ。弱っちいやつは・・・。

キンシコウ:ふふ、ヒグマさんはまたそうやって・・・本当は心配なんですよね?

ヒグマ:なっ!うう・・・。もう追いつくな・・・。

キンシコウ:これ、だんだん大きくなってません・・・か?

リカオン:ああーっ!やっときた・・・。荷が重いですよ。オーダーきついですよ。

キンシコウ:お疲れ様です。

ヒグマ:どうだ?

リカオン:やっぱり、大きいだけあって動き鈍いです。これ、サンドスターの供給が追いつかずに自滅するかもですよ。

キンシコウ:改めて、大きいですね。

(ヒグマ、武器を構える)

リカオン:えーっ!やっぱりやるんですか?

ヒグマ:形が変化することもある。ここできっちり・・・やっておく!
最初から野生解放で行くぞ!出し惜しむな!まず石まで削る!

キンシコウ:はい!

リカオン:了解です!

 

自己修復し、より巨大になるセルリアン

かばんちゃんたちは山へと向かい、そこでずっと続いているセルリアンの足跡が、だんだん小さくなっていくのを発見しました。おそらく、かばんちゃんはその時点で巨大なセルリアンが山から麓へ通りてきたこと、そしてその過程でだんだん大きさを増していったことに気がついたことでしょう。

 

それは言い換えると、ヒグマたちが追跡しているセルリアンが今も大きくなり続けている可能性があるということです。一度はダメージを与え、複数の破片に砕いて弱体化させたはずですが、キンシコウが語ったとおり、足跡がだんだん大きくなっているとしたら、そのダメージもすでに回復されてしまっているかもしれません。

 

一度はミライさんや、過去にジャパリパークで暮らしていたフレンズたちを苦しめた「自己修復できる巨大セルリアン」に果たしてセルリアンハンターはどのように立ち向かうのでしょうか?

 

実はかばんちゃんたちを心配していたヒグマ

別れ際、協力を申し出たサーバルに対してヒグマは、足手まといだと冷たい言葉を言い放ちました。しかし、それはサーバルとかばんちゃんなど、普通のフレンズを心配するヒグマの優しさだったことが、キンシコウとの掛け合いから明らかになります。

 

言い換えると、ヒグマにはフレンズたちをセルリアンの脅威から守るハンターとしての誇りがあるということです。また、自身よりはるかに巨大なセルリアンをも戦って倒すとのことから、ハンターの戦闘力が普通のフレンズよりはるかに高いであろうことは、今までのシーンからも示唆されています。そして今回、ハンターの戦闘力が高い理由がついに直接的な描写で判明するのです。

新しいフレンズの元動物「リカオン」の特徴

ハンターたちの様子を確かめる前に、新しい登場人物であるリカオンについて、元動物とフレンズの特徴を確認しておきましょう。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%AB%E3%82%AA%E3%83%B3

 

https://www.konicaminolta.jp/kids/animals/library/field/african-wild-dog.html

 

Wikipediaの記述よりも、コニカミノルタの「絶滅危惧動物図鑑」のほうが生態についてよりわかりやすいと思います。リカオンはいわゆる「野生の犬」の一種で、群れをなして敵を追い詰めるため狩りの成功率が高い動物です。

 

今回登場したフレンズのリカオンは、ヒグマやキンシコウと同じセルリアンハンターであり、そうした性質からハンターらしい動物として選ばれたのかもしれません。ヒグマやキンシコウとの会話の様子から、彼らの部下か後輩のような立場であると考えられ、戦闘に関しても2人に比べて自信のない様子が伺えます。また、キンシコウやヒグマのように、武器も持っていません。

 

リカオンは遅れて到着したヒグマ、キンシコウから状況を尋ねられ、「巨大すぎるため、サンドスターの供給が追いつかず、自滅するかもしれない」と語っています。このことから、セルリアンは活動するためのエネルギーを、サンドスターによってまかなっていると考えられます。セルリアンは「サンドスターを食べている」わけですから、それ自体をエネルギーとして活動していたとしても、むしろ自然だと言うべきでしょう。

 

けものフレンズ10話感想その12:フレンズとセルリアンの共通点

 

過去の考察において、「セルリアン、及びフレンズは活動のためにサンドスターを消費している」、「セルリアンはフレンズから、フレンズはジャパリまんからサンドスターを補充している」という説を掲げていましたが、リカオンのセリフからそれが確かめられる結果となりました。

 

野生開放は「サンドスターを消費して戦闘力を高める技」か?

フレンズが「活動のためにサンドスターを消費する」ということは、逆に言うと、「サンドスターの消費量を上げることで、より強大な力を発揮する」ということも可能かもしれません。今回そうした可能性が描写として描かれたのが、ヒグマのセリフにある「野生開放」です。

 

実は、野生開放はアニメに先立って作られたゲーム版で、フレンズの能力が強化される仕組みとして取り入れられています。

 

http://dic.nicovideo.jp/a/%E9%87%8E%E7%94%9F%E8%A7%A3%E6%94%BE

 

ゲーム内のシステムと、アニメ版の野生解放が同じものかどうかは不明ですが、ゲーム版の仕組みをモチーフとして取り入れられた演出なのは間違いないでしょう。アニメ劇中では、先程ご説明したとおり「サンドスターの消費量を意図的に増加させ、能力を高めたり特別な技を発揮できるようにする方法」だと考えられます。

 

実際、野生開放を行ったハンターたちは皆瞳が輝き、体や武器からはサンドスターの粒子が放出されています。「サンドスターを消費して戦闘能力を高めている」ということをビジュアルでわかるように表現しているとしたら、まさにピッタリの演出だといえるでしょう。

 

今のうちに倒さないと取り返しのつかない事態に?

リカオンは、セルリアンがあまりにも巨大なため「体を動かすためのサンドスターが足りず、自滅するのではないか」と考えたようです。しかし、それはあくまでも普通のセルリアンの場合の話。今回対峙しているセルリアンがそもそもあそこまで巨大になったのは、「自己修復能力」を持っているからです。ということは、サンドスターを外部から自動的に吸収する能力を備えていると考えるのが自然でしょう。

 

そうなると、リカオンの想像は少し楽観的すぎるかもしれません。セルリアンが活動のためのサンドスターさえ外部から調達できるなら、より巨大になりいずれは手がつけられないほどになってしまう可能性もあるからです。

 

ヒグマが言うように、今後のことを考えるなら、ここで決着をつけるのが懸命な判断でしょう。

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Webライター・マーケティングコンサルタントとして活動しています。実務を通じて学んだマーケティングに関するノウハウや最新情報をわかりやすく提供していきたいと思っています。 また、時事に関わるニューズをマーケティング・ライティングといった切り口から解説してみたいと思います。

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