けものフレンズ7話感想その5:かばんちゃん、サーバルと文字

 

けものフレンズ7話感想その4:しんりんちほーの入り口と謎の2人のフレンズ

 

【Aパート 文字を読むかばんちゃん】

図書館に向かってしんりんちほーを進んでいたかばんちゃんたちですが、ジャパリバスの行き先を塞がれ、道路の右側にある植物のアーチで囲われた脇道へと進むことになりました。

 

かばんちゃん:グネグネしてるね。

かばんちゃん&サーバル:わぁ~!

かばんちゃん:お部屋みたいだね!

サーバル:あれ?なにかあるよ。

サーバル:なんだろうこれ?

かばんちゃん:「もんだい ラクダはいちどに コップ500ぱいぶんの みずをのむことができる はい なら みぎへ→ いいえ なら ←ひだり へすすもう!」

サーバル:えっ?かばんちゃん急に何言い出すの?

かばんちゃん:え?書いてあったから。

サーバル:書いてある?

かばんちゃん:うん、ここに「もんだい」って文字が。

サーバル:文字?へー!これ文字っていうんだ。かばんちゃん、やっぱりすごいね。

かばんちゃん:え?そ、そうなのかな。

サーバル:たぶん答えは「はい」だよ。さばくはとってもあつかったから。

かばんちゃん:答えだと思う方に進むってことなのかな。

サーバル:じゃあ、右だーっ!

かばんちゃん:ああっ、まって!サーバルちゃん!

 

かばんちゃんと文字を読む能力について

今回取り上げるシーンのテーマは非常に明白で「文字で書かれた問題文をかばんちゃんは読むことができた」というものです。それではもう少し細かい部分に分けて順番に考えていくことにしましょう。

 

アトラクションで出題されるクイズ

樹状のアーチで覆われた脇道を通った先には、かばんちゃんが「部屋みたいだ」とよぶ空間が広がっていました。この後のシーンで描かれるように、このアーチ状の通路と部屋上の空間は、出口に至るまで延々と続いています。自然の植物がこのような形を取るわけはないので、これは明らかに人工物=アトラクションだと考えて間違いありません。

 

さて、さばくちほーの遺跡(地下迷宮)や、へいげんにあった城はともかく、このアトラクションは木の枝という自然のものでできています。従って、何者かが常に管理して環境を整備していると考えて間違いないでしょう。おそらくはラッキービーストが整備していると考えられますが、その理由はこの後のシーンで明らかにされるため、そのときにまたご説明することにします。

 

部屋のような空間の奥には、1枚の板が貼られており、そこにはかばんちゃんが読み上げたようなクイズを示す文章が書かれていました。このとき、文章を読むことができたのはかばんちゃんだけで、サーバルは書かれている文字の意味を理解していません。むしろ「突然かばんちゃんが変なことをいい出した」といぶかしがっているほどです。

 

なお、いうまでもありませんが、前回の考察でご紹介した。「かばんちゃんだけが標識の意味(右側へ進め)に気がついている」というシーンも、かばんちゃんが記号的なシンボル(文字や絵文字)の意味を理解できることを示す伏線になっています。ちなみに、同様のシーンは4話で遺跡から脱出するシーンでも見て取れます。

 

けものフレンズ4話感想その19:隠し出口を発見するかばんちゃんの推理力

 

すべてのフレンズが文字を読めるわけではない

かばんちゃんだけが文字を読むことができた、ということは、「フレンズになったとしても、文字が読めるようになるわけではない」ということを示しています。

 

今まで特に触れてきていませんでしたが、フレンズたちは皆同じ言葉を話してコミュニケーションを取っています。過去の記憶がなく、おそらくはフレンズとして生まれたばかりのかばんちゃんですら、サーバルと問題なく会話しているわけですから、フレンズ化によって無条件に言語能力が備わるのは間違いないでしょう。

 

しかし、それでも文字を読むという行為についてはフレンズ化しただけでできるようになるわけではありません。厳密に言えば劇中の現時点ではあくまで「サーバルは文字が読めない」ということが明らかになっているだけですが、後々のシーンも見ていけばフレンズは特別に訓練をしたものを除き、通常は文字が読めないことが示されます。

 

かばんちゃん=ヒトはほぼ確定

つまり、このシーンは「かばんちゃんがヒトである」ということがほぼ間違いないということを示す劇中の演出なのです。現実世界にも、文字が読める動物は原則的に人間以外いません。一部の飼育下の動物が訓練を受けて「文字が読めるようになった」と称する例はありますが、基本的には例外的なもので、「文字を読む」という能力はあくまで「ヒトの特徴」だと捉えて間違いないでしょう。

 

サーバルはラクダについて知っていた

最後に、かばんちゃんたちが解いていた問題文について触れておきます。劇中で答えは明らかにされますし、クイズなので先にネタバレで問題文や答えの解説はしないでおくことにします。

 

サーバルはかばんちゃんから問題文を聞き、答えは「はい=ラクダは1日にコップ500杯分の水を飲むことができる」だと考えました。その理由は「さばくはとっても暑かったから」です。実際のラクダは砂漠に住む動物ですが、このことからサーバルはラクダがどこに住む動物か知っていたことがわかります。

 

かばんちゃんに確認も取らず、サーバルは自分が正解だと思う答えの方に突き進んでいきました。かばんちゃんも慌てて後を追いますが、果たしてこのあとどのような展開を迎えるのでしょうか?

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Webライター・マーケティングコンサルタントとして活動しています。実務を通じて学んだマーケティングに関するノウハウや最新情報をわかりやすく提供していきたいと思っています。 また、時事に関わるニューズをマーケティング・ライティングといった切り口から解説してみたいと思います。

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